ミステリを読む 専門書を語るブログ

「ほしいつ」です。専門書ときどき一般書の編集者で年間4~6冊出版しています。しかしここは海外ミステリが中心のブログです。

マンガ

『バクマン。 9巻』『鋼の錬金術師 26巻』

■『バクマン。 9巻』小畑健, 大場つぐみ,集英社,2010/08 サイコーとシュージンはギャグマンガの新連載をついに勝ち取り、始めるのだが……。この作品は編集者を肯定的にとらえているのが面白いです。そういえば『サラリーマン金太郎』で出版社編ともいうべき…

『テレプシコーラ(舞姫) 第2部 4巻』『GIANT KILLING 16巻』『ピアノの森 18巻』

最近、購入したマンガ。メモ代わりに記しておくと後日便利なので。■『テレプシコーラ(舞姫) 第2部 4巻』山岸凉子,メディアファクトリー,2010/07 ローザンヌ・コンクール準決戦ですが、六花は風邪によって体調を崩し、1曲を踊ったところで危険を余儀なくさ…

『神のみぞ知るセカイ 9巻』『おおきく振りかぶって 15巻』

■『神のみぞ知るセカイ 9巻』若木民喜,小学館,2010/06 この作品には主人公の桂馬以外の男性キャラがいないんですよねえ。おそらく作者はこの設定を意図的にしているんでしょう。その理由も考えてあって。なんて、今週の『サンデー』の連載で思いました。作…

『アオイホノオ 4巻』島本和彦,小学館,2010/06

なぜかオタク臭が少ないオタク物語第4巻。めちゃめちゃ面白いです。とくに『炎の転校生』に至るまでの思考過程がきちんと描かれているところ。このような考え方は、誰もがもつものですから、非常に共感を呼ぶでしょうね。学園マンガだからこそ受けていると…

『モテキ 4巻』久保ミツロウ,講談社,2010/05

あー、このマンガ読んでいると、本当に恋愛って面倒くさかった、終わって良かったとホッとしますよ。この人は自分のこと好いているのだろうか、恋愛の相手としてみてくれているのだろうか、どうやって誘おうか、なんてことを不安に感じながら一つひとつ考え…

『GIANT KILLING 15巻』『capeta 22巻』

■『GIANT KILLING 15巻』ツジトモ, 綱本将也原案・取材協力,講談社,2010/05 達海の現役時代の続き。ETUの中心選手である達海は日本代表選手としても注目されていく。そのような達海を売り出したいETUのオーナーは試合にゴールを義務づけたり、CMに出演させ…

『のだめカンタービレ 24巻』『バクマン。 8巻』

■『のだめカンタービレ 24巻』二ノ宮知子,講談社,2010/04 日本のRSオーケストラでオペラを開催する番外編ですが、本編より面白いです。エンタメの仕掛けがうまく機能しています(このあたり、嫌な人はいるだろうなあ)。最近、最初のから読み返したところ…

『鋼の錬金術師 25巻』『GIANT KILLING 14巻』『おおきく振りかぶって 14巻』

■『鋼の錬金術師 25巻』荒川弘,スクウェア・エニックス,2010/04 相変わらずの迫力、テンションの高さ。解ける謎、深まる謎が並行して流れる物語には、目を離すことができません。アニメも面白いしね。鋼の錬金術師 25 (ガンガンコミックス)作者: 荒川弘出…

『神のみぞ知るセカイ 8巻』若木民喜,小学館,2010/04

予想されていたこととはいえアニメ化はおめでたいですね。いずれは、桂馬が現実否定のが原因というのでしたら、何故アニメやマンガではなくゲームに夢中になってしまうのか、説明してほしいです。というのは、私にゲーム属性がまったくないからなのですが。…

『3月のライオン 4巻』羽海野チカ,白泉社,2010/04

零くんが二階堂が所属する研究会に参加し、そのトップであるA級棋士の島田さんがタイトル戦に挑戦します。零くんと二階堂は胃腸が弱い島田さんをサポートするのですが……。棋士の世界の厳しさをエピソードを重ねて伝わってきます。どきどきエピソードで終わる…

「ワン・ゼロ」漫画家・佐藤史生さん死去

佐藤史生さんの訃報記事を仕事中に見て、思わず動揺してしまいました。考えてみれば、そのような年齢ではあるのですが、現在は休んでいるだけで、この才能あふれるマンガ家は、数年に一冊ぐらいは読むことができる現役のマンガ家だと思いこんでいたからです…

『ピアノの森 17巻』一色まこと,講談社,2010

相変わらず面白いけど、マンネリしている感じもする。雨宮のラスボスは父親ですか。うーん、どのように乗り越えさせるのでしょう。カイのラスボスはナンなのでしょう? 「手」ではないよね。ピアノの森(17) (モーニングKC)作者: 一色まこと出版社/メーカー: …

『バクマン。 7巻』大場つぐみ, 小畑健,集英社,2010/03――編集者と最終回

うーん……なんというか、港浦という編集さんに感情移入してしまいます……。彼は編集者として優秀なのかそうではないのか……。どちらかというと、私も服部タイプではなく、港浦タイプなので……。この作品では編集者の特徴をデフォルメしていますけどね……。しかし…

『とらドラ! 3巻』『青い花 5巻』

アニメ放送で知ったマンガ2作。しかし今期は面白いアニメがないなあ。まあ見てはいるのですが……。■『とらドラ! 3巻』竹宮ゆゆこ, 絶叫, アスキー・メディアワークス, 2010/01 1年ぶりの新刊。いったい何時終わるんでしょう? 10年はかかりますねえ。原作通…

『海街diary 3巻 陽のあたる坂道』吉田秋生,小学館,2010/02

吉田秋生氏の新作第3巻です。私は1・2巻とも評しており、とくに2巻のときは最大級の評価をしたのですが、本巻になって、もう「すごい」としか言いようのない作品となっています。ミステリでも萌えものでも、ある種のとんがっている部分がないと面白く感…

『伊藤潤二の猫日記よん&むー』伊藤潤二,講談社,2009/03

ホラーマンガ家伊藤潤二氏が新居を購入して「よん」と「むー」という猫エッセイ。私は伊藤潤二氏の作品の良い読者ではないのですが(一番好きなのは『双一シリーズ』だったりする)、本書はたまたま池袋ジュンク堂で試し読みで購入。動物マンガにもあまり興…

『capeta(カペタ) 21巻』曽田正人,講談社,2009/12

『capeta』を読むたびに、いつも『デビルマン』に似ているなあ、と思う。それはストーリーそのものではなくて、過剰に説明することがなく、ギリギリまで絞ったネーム、シーンとシーンのつなぎ方こと。ちなみに、同様に感じるのは、森脇真末味さんもだ(いっ…

『GIANT KILLING 13巻』『神のみぞ知るセカイ 7巻』『バクマン。 6巻』

最近購入した新刊マンガ。他にもあるけれど、それらは後日に。■『GIANT KILLING 13巻』ツジトモ,講談社,2010 比較的ゆったりした展開にもかかわらず、一つひとつのエピソードを十分に消化しきれないうちに、次のエピソードに移っているところが気になる。…

『思い出を切りぬくとき』萩尾望都,河出書房新社,1998→2009

萩尾望都氏のたった1つのエッセイ集。先日、私が知っている中で、もっとも文芸的に素晴らしい少女マンガって何だろうと考えていんですけど、結局選んだのが、『トーマの心臓』と『日出処の天子』と『風と木の詩』の3つ。このエッセイでは、その『トーマ』…

『百姓貴族』荒川弘,新書館,2009/鋼の錬金術師 24巻』荒川弘,スクウェア・エニックス,2009

■『百姓貴族』荒川弘,新書館,2009 荒川弘さんの新刊2作。何かの広告を見て即購入。農業マンガというから、メチャクチャ期待したけど、アトランダムにエピソードが並べられているため、全体の印象がちょっと散漫。できれば、時系列にしてもらえると、一つ…

『僕の小規模な生活 3巻』福満しげゆき,講談社,2009

もう3巻なんですね。子どもが生まれたのかあ…。『失敗』から遠くへ行ってしまったのだなあ。この装幀は作者本人のリクエストのようですが、編集者のいうとおり、1〜2巻のテイストのほうがセンスがあって内容に則していると思いますけどね。僕の小規模な生…

『このマンガがすごい! 2010』このマンガがすごい!編集部,宝島社,2009

ベスト10ガイドブックは、もはや評価が妥当かどうか考えるよりも、こんなにも面白いマンガを読んでいないことに絶望してしまいます。でも、現在以上にマンガ読書の時間を増やすのは難しいし…。 それでも、『バクマン。』『青春少年マガジン1978〜1983』『鋼…

『アオイホノオ 3』島本和彦,小学館,2009

ホノオが上京して、小学館、集英社などにマンガ原稿を持ち込む話。私が興味をもった当時のネタとしては以下の通り。 ・『増刊少年サンデー』が月刊なのに何故「増刊」なのか? ・あだち充の『みゆき』のヒロインの新しさについて ・「手塚賞」「赤塚賞」「少…

『のだめカンタービレ 23巻』二ノ宮知子,講談社,2009

とうとう最終巻でしたが、なんとなくハッピーエンドしてしまった感じ。のだめが立ち直るのにも、千秋が父親と和解するのにも、もっとドラマがあるんじゃないかと思っていたんですけどね。作者があまり興味なかったんですかね。のだめカンタービレ(23) (KC KI…

『漫画ノート』いしかわじゅん,バジリコ,2008

マンガ家いしかわじゅんの漫画に関するエッセイ集。前作『漫画の時間』の12年ぶりの続編ということで,A5判,430ページ強,2段組の大著。といっても,一つ一つのエッセイそのものが短く,どこからでも,さくさく読むことができる。ときには物足りないと感じ…

『神のみぞ知るセカイ 6巻』と「ラブプラス」――ゲーム初心者の戯れ言

■『神のみぞ知るセカイ 6巻』若木民喜,小学館,2009 最近、ネットでの評判に感化されて「ラブプラス」を購入したんですよ。恋愛シミュレーションゲームなんて、したことがないんですけど、一度ぐらいは経験しておいてもいいかなと思って。今まで何故か、そ…

『リバースエッジ大川端探偵社 1巻』――狩撫氏の探偵物の復活

あの名作「ハード&ルーズ」以来の狩撫麻礼氏の「探偵物」! プラス、「迷走王 ボーダー」で組んだ、たなか亜希夫氏とのコンビの復活! もうそれだけで十分にお腹いっぱいの新作です。ファンでしたら、満足できるものとなっています。 禿の老〜中年男が所長…

『テレプシコーラ/舞姫 第2部3巻』『GIANT KILLING 12巻』

定期購入の2作品。どちらもマンネリかなと思いつつ。■『テレプシコーラ/舞姫 第2部3巻』山岸凉子,メディアファクトリー,2009 前巻に引き続きローザンヌコンクール。いろいろ伏線が張られています。テレプシコーラ(舞姫) 第2部 (3) (MFコミックス ダ・ヴィ…

 『ピアノの森 16巻』 一色まこと、講談社、2009

ショパン・コンクールの続きで、まだ第一次予選でカイの演奏から合格者発表まで。雑誌で思い出したように連載されていたときは、なかなか進まないなあと思っていましたが、こうして炭坑暮雲に一冊でまとまってみると、それを感じさせません。 コンクールでス…

 『フリースタイル 9』 フリースタイル、2009

この雑誌を購入するのは、おそらく2回目。「特集 1979 COMIC REVOLUTION――ニューウェーブという時代」という特集に惹かれての購入です。 内容は、江口寿史氏と浦沢直樹氏、いしかわじゅん氏と村上和彦氏の対談、ニューウェーブ・キイワード事典で、目新しい…