hoshi-itsu’s 本にまつわるblog

「ほしいつ」です。海外ミステリが中心のブログです。下書きがなくなってしまったのが悲しい……。

日本ミステリ

『夜よ鼠たちのために』連城三紀彦,宝島社文庫,1986,2014

連城氏の比較的初期のミステリ短編集。「二つの顔」「過去からの声」「化石の鍵」「奇妙な依頼」「夜よ鼠たちのために」「二重生活」「代役」「ベイ・シティに死す」「ひらかれた闇」の9編が収録されていて、一つひとつが様々なトリックが仕掛けられていて、…

『キングを探せ』法月綸太郎,講談社文庫,2011,2015

本書はランキングなどで評価を受けた謎解きミステリですが、どうも私には乗ることができませんでした。 こういっては読者として敗北なんですけど、殺人というものは、ほとんどの人にとって初めてで、その初めてのことを本書のようにやり遂げるのこと、また失…

『七つの会議』池井戸潤,集英社文庫,集英社,2012,2016ーーサラリーマンのジレンマを会議で示す

池井戸氏の中堅メーカー企業を舞台にしたクライムノベル。でも読んだ後でないとクライムノベルとわからない。最初にソフトカバーで出版されて、書店にたくさん並んでいたとき、タイトルが「会議」だし、半澤直樹シリーズがテレビで視聴率をとっていたから、…

『緋色の囁き』綾辻行人,講談社文庫,1993,1997ーー名門女子高の寮の連続殺人事件

綾辻氏の第4作目の作品(出版リストが出ているあとがきは便利だね)。本書が出版された当時、私は社会派には興味を持っていなかったものの、新本格派には入れ込んでいませんでした。それでも、『館シリーズ』の謎解き派が、本書のような謎解きとは別のミステ…

『不良少女』樋口有介,創元推理文庫,2007――文体を変える

柚木草平シリーズの短編集。「秋の手紙」(1995),「薔薇虫」(1998),「不良少女」(2001),「スペインの海」(2001)の4編が収録。表題作の「不良少女」は解決しないで唐突に終わったので驚いた。とはいっても,短編集としては,どの作品も愉しめる。 …

『さよならの手口』若竹七海,文春文庫,2014――事件の触媒としての探偵

昨年、各種ベストテンで好評を得た女性の私立探偵を主人公にした小説です。なかなか私立探偵小説は評価を得ることが難しいのですが。読んでみて、なるほど、と思いました。 読者と生活レベルが等身大的であり、欠点もあるけれど基本的に明るい、好感を抱く主…

『時計館の殺人〈新装改訂版〉(上)(下)』綾辻行人,講談社文庫,1991,2012

綾辻氏の「館シリーズ」の第5作目の作品。第1作目から工夫を凝らしていましたが、本書でもさらに新味と工夫を加えています。 鎌倉にある統計屋敷――日本有数の時計メイカーの前会長・古峨倫典が建築家・中村青司に設計を依頼した館で、通称「時計館」と呼ばれ…

『裏切りの明日―結城昌治コレクション』結城昌治、光文社文庫、1975、2008――時代を超えられず

さまざまなミステリを書いた結城昌治氏の初期~中期の作品。解説によると1965年発行で50年経っています。 主人公は独身の31歳の沢井という刑事です。沢井は普段は真面目な刑事で、かつ、仕事のこと、女のこと、金のことなど、さまざまな闇を抱えています。あ…

『闇に香る嘘』下村敦史,講談社,2014

江戸川乱歩賞受賞作。えらく評判がよかったようなので手に取りました。江戸川乱歩賞は執筆文字量の上限が少なく決められているにもかかわらず、キレイなどんでん返しを強要されるためか、受賞には作者に「技」をもつことが必要とされます。本書もそのとおり…

『刑事さん、さようなら』樋口有介,中公文庫,2011,2013,☆☆☆★――タイトルが怖い

樋口氏の第65回日本推理作家協会賞(長編及び連作短編集部門)候補作。タイトルがちょっと変で気になっていましたが、読後になると、後で内容を反芻できる、なかなかよいタイトルだということがわかります。おまけにカバーイラストも同じ効果を与えている、…

尋常ではないキャラ立ち――『ロスジェネの逆襲』池井戸潤,ダイヤモンド社,2012

正しくはミステリではなくエンタメです。前作の続きで、主人公の半沢直樹が証券会社に出向されたところから始まります。面白いです。一つひとつの台詞がテレビドラマと同じ配役、リズムで脳内で再生されました。 しかし、この人たちは本業をほっぽり出して(…

『私がデビューしたころ ―ミステリ作家51人の始まり』東京創元社編集部編,東京創元社,2014

ミステリ雑誌に連載されたタイトル通りのテーマのエッセイをまとめたもの。作家になるプロセスがさまざまであることがわかります。そのなかで新人賞などのコンテストやベストランキングには向いていない作風だけれども、出版されてしまえば、ある程度のコン…

古本屋へ行くのは愉しい――『本棚探偵の冒険』喜国雅彦,双葉文庫,2005

古本好きの古書や本にまつわるエッセイ集。本好きならば共感持てる内容なので、本好きは必読です。文体が軽いのに、一編を読み終えると疲れが出てきます。おそらくは書名など固有名詞に対して一つひとつ引っかかりをもつからでしょう。 ちなみに以下は本日行…

『人生相談。』真梨幸子,講談社,2014

新聞の人生相談コーナーをモチーフにした奇妙な話の連作短編集。 前もって、人生相談をネタにしたものぐらいの知識でしたので、1編目を読んで、そのあまりの短さに、もっと掘り下げられるネタなのにもったいない、と思いましたが、読み進むにつれて、人生相…

『ダブル・プロット』岡嶋二人,講談社文庫,2011

岡嶋二人氏の昔の短編集に、新たに未収録短編を3本収載し、新たに発行したもの。「記録された殺人」「こっちむいてエンジェル」「眠ってサヨナラ」「バッド・チューニング」「遅れて来た年賀状」「迷い道」「密室の抜け穴」「アウト・フォーカス」「ダブル・…

『第三の時効』横山秀夫,集英社文庫,2003,2006

横山秀夫氏の第6作目の作品で6本の短編が収録されています。F県警の捜査第一課のメンバーをそれぞれ主人公にしており、F県警捜査第一課シリーズというものでしょうか。 収録作は「沈黙のアリバイ」「第三の時効」「就任のジレンマ」「密室の抜け穴」「ペルソ…

『書楼弔堂 破暁』京極夏彦,集英社,2013

京極氏の「弔堂」という古書店を舞台にした連作短編集。「臨終」「発心」「方便」「贖罪」「闕如」「未完」の6編。 舞台は明治時代。二葉亭四迷が『浮雲』を出版した頃。京極氏の作品は全部は読んでいないものの、初期作から中期までは読んでいる者としてで…

2013年のベストと仕事のこと

たまには統括しようと思うのですが、私の読書傾向は高校時代から毎年変わらないなあ、と嘆いていたら、社会人になってから読書時間が短くなったために古典を読まなくなったことに気づいて、さらに嘆きたくなります。本来は古典を読まなくてはならないのです…

『ミステリマガジン 2014年 01月号』2013/『このミステリーがすごい! 2014年版』『このミステリーがすごい!』編集部編,宝島社,2013

毎年恒例になったらしい2013年発行のミステリ・ベスト・ランキング発表号です。 海外篇ベスト20のうち既読は4作ですが、そのうちベスト3を占めていました。といっても、どれもその作家の最高傑作とはいえず少しがっかりしたのですが……。 国内篇はベスト20の…

『叫びと祈り』梓崎優,東京創元社,2010

さて、書評された内容で自分に合うかもしれないと、かねがね気になっていた新人のミステリ短編集です。アラビアの砂漠、スペインの風車、ロシアの修道院、ブラジルのアマゾンなどを舞台にした、一人の日本人の青年が主人公の連作ミステリが5作収録されてい…

『ノックス・マシン』法月綸太郎,角川書店,2013

法月氏の今年3月に発行された新作。発売当時にタイトルからハードミステリではないかと興味をもって読もうとしたのですが、あとがきをみたら『本書には「本格」SF(本格ミステリを主題にしたSFの意)の中短編を四編収めました』としていたので手を引いたの…

『刺青(タトゥー)白書』樋口有介,創元推理文庫,2000,2007

フリーライターの柚木草平シリーズの長篇第4作目の作品。地味系の女子大生を主人公にすえた連続殺人事件を追う話で、柚木は主人公に依頼を受けるわけでもなく、フリーライターの立場で事件の真相を突き止める。 殺された女性二人は一見接点がなく、殺人方法…

『厨子家の悪霊』(山田風太郎奇想コレクション),山田風太郎,ハルキ文庫,1997

山田風太郎のミステリ短編集。収録作は「厨子家の悪霊」「殺人喜劇MW」「旅の獅子舞」「天誅」「眼中の悪魔」「虚像淫楽」「死者の呼び声」の7作品。謎解き・サスペンス・ホラーの趣をもっています。とくに「厨子家の悪霊」ですが、どんでん返しがドミノの…

『夏のレプリカ』森博嗣,講談社ノベルス,1998

森博嗣氏の第7作目の作品。前作の『幻惑の死と使途』と時間的に同時期で対をなす作品ですが、本作から森氏が少し変わったのではないかという印象を持ちました。前作までは純粋な物理的な謎解きミステリにこだわってきましたが、それ以外の要素を入れ込んでき…

『大きな森の小さな密室』小林泰三,創元推理文庫,2008,2011

SF作家の小林泰三氏の謎解きミステリの短編集。目次に「大きな森の小さな密室 犯人当て」「氷橋 倒術ミステリ」「自らの伝言 安楽椅子探偵」「更新世の殺人 バカミス」「正直者の逆接 ??ミステリ」「遺体の代弁者 SFミステリ」「路上に放置されたパン屑の…

『追想五断章』米澤穂信,集英社文庫,2010,2012

本書は、大学休学中に古書店で働く大学休学中の青年を主人公にしたノンシリーズの謎解きミステリ。その青年、菅生芳光が店にいると、松本から来たという若い女性が、『壺天』という同人誌を探しているとお客としてあらわれた。 その同人誌の世話人がその古書…

『ラットマン』道尾秀介,光文社文庫,2008,2010

道尾氏のサスペンスミステリ。アマチュアロックバンドの練習中に起きたメンバーの1人が死んだ殺人事件にまつわる物語です。そのメンバーの1人である姫川亮という男が主人公なのですが、メンバーの1人がスタジオで起きた事件と言うことで、犯人はかなり限定的…

『スイス時計の謎』有栖川有栖,講談社ノベルス,2003

近頃、仕事で心が疲れているので、短編集がよいなと思って手に取った、有栖川氏の4つの中短編を収録した短編集です。収録作は、「あるYの悲劇」「女彫刻家の首」「シャイロックの密室」「スイス時計の謎」で「スイス」が100頁を占めます。すべての文字が謎解…

『楽園』宮部みゆき,文春文庫,2007,2010

本作は、宮部みゆき氏の代表作『模倣犯』の主人公のジャーナリストである前畑滋子の9年後のお話です。私は『模倣犯』をハードカバーの2001年発売当初に同僚に借りて読んでいるので、10年以上ぶりになります。 本書のオープニングから、主人公の前畑の前作の…

『消失グラデーション』長沢樹,角川書店,2011

2011年、第31回横溝正史ミステリ大賞受賞作。新人賞ながら2012年版の「このミステリーがすごい!」「本格ミステリ・ベスト10」で第6位に選ばれた作品です。綾辻氏、北村氏、馳氏が絶賛しているのも気になって手に取りました。 冒頭から体言止めが多く出てく…

『人形館の殺人』綾辻行人,講談社文庫,1989,1993

綾辻行人氏5作目の作品。それにしてもこれが1980年代の作品なんですねえ。(細部はともかく)大枠ではまったく古びていないのが凄い。本書まで綾辻氏の作品を読んでの綾辻氏の特徴は、ミステリはフェアプレイではなくてはならない、ということです。 ミステ…

『64(ロクヨン)』横山秀夫,文藝春秋,2012

横山氏の執筆期間を長くかけた新刊で、このミステリーがすごい!および週刊文春ミステリーベスト10で第1位を獲得するなど非常に評判がよい作品です。 警察署の広報官が主人公で、17年前の未解決の誘拐殺人事件にからむ署内の権力争い、不祥事に対する記者クラ…

『マンハッタン・オプII』矢作俊彦,ソフトバンク文庫,1985,2007

以前、本シリーズの第1作目を読みましたが http://d.hatena.ne.jp/hoshi-itsu/20121021 、本書はその第2作目の作品。ニューヨークを舞台にした名無しの探偵が主人公の、短編あるいはショートショートともいってもいい16篇収録したハードボイルド短編集です。…

『法月綸太郎の新冒険』法月綸太郎,講談社文庫,1999,2002

「背信の交点(シザーズ・クロッシング)」「世界の神秘を解く男」「身投げ女のブルース」「現場から生中継」「リターン・ザ・ギフト」の短〜中編をまとめたもの。鉄道ミステリだったり、オカルト番組に関連した殺人事件など、ベーシックな事件を様々な視点…

『沈黙者』折原一,文春文庫,2001→2004

折原一氏は1985年デビューですから今年でおよそ30年の作家生活。本作は、初期・中期・後期という分け方でしたら、中期にあたる作品ですかね。初期から一貫して叙述トリックを用いているのは変化がないのですが、有名なニュースからB級ニュースまで、実在の事…

『灰夜――新宿鮫?』大沢在昌,光文社文庫,2001→2004

新宿鮫シリーズは確か『炎蛹』あるいは『氷舞』まで、ほぼリアルタイムで追っていたのですが、そのあたりでワンパターン化して飽きてしまって、その後手に取らなくなりました。大沢氏の作品そのものは、例えば『闇先案内人』のように時折話題になったものは…

『マニアックス』山口雅也,講談社文庫,1998→2003

マニアックなミステリ作家である山口雅也氏の短編集。「孤独の島の島」「モルグ氏の素晴らしきクリスマス・イブ」「《次号につづく》」「女優志願」「エド・ウッドの主題による変奏曲」「割れた卵のような」「人形の館の館」の9編が収められています。コレク…

今年のベストのピックアップ!

今年、印象に残った作品は以下の通り。 『カラスの親指 by rule of CROW’s thumb』道尾秀介,講談社文庫,2008→2011 『湿地』アーナルデュル・インドリダソン, 柳沢由実子訳,東京創元社,2000→2012 『熱い十字架』スティーヴン・グリーンリーフ, 黒原敏行訳…

『カラスの親指 by rule of CROW’s thumb』道尾秀介,講談社文庫,2008→2011

道尾氏第8作目の作品。初出は『メフィスト』に連載されたもの。第140回直木賞候補、第30回吉川英治文学新人賞候補、第62回日本推理作家協会賞(長編及び連作短編集部門)受賞作とかなり評価をされています。 主人公の詐欺師二名のキャラクターにリアリティが…

「特集 ミステリが読みたい! 2013年版」『ミステリマガジン 2013年 01月号』2012――は試行錯誤中!

早川書房の年間ベストミステリランキング本は、昨年までムックで出版されていましたが、今年から『ミステリマガジン』の1月号の特集となったようです。ムック以前に戻ったということですが、価格は千円台後半ではなく、いつもの『ミステリマガジン』と同じ9…

『東西ミステリー ベスト100』文藝春秋編,週刊文春臨時増刊2013年1月4日号,2012――の結果は偏っている!

海外編100冊のうち既読は82冊。国内編102冊のうち既読は62冊。わたしは国内編は江戸川乱歩や横溝正史など古典をあまり読んでいないのです。今頃綾辻氏を読んでいるくらいだしね。 本企画は、投票者のすべての投票内容を掲載していただければベストでした。電…

『どんどん橋、落ちた』綾辻行人,講談社文庫,1999→2002

5つの短編をまとめた短編集。巻末解説によると19作目の作品。収録作は、「どんどん橋、落ちた」「ぼうぼう森、燃えた」「フェラーリは見ていた」「伊園家の崩壊」「意外な犯人」で冒頭には、「この作品集は並べられた順番どおりにお読みください」との注意書…

『幻惑の死と使途』森博嗣,講談社ノベルス,1997

S&Mシリーズ第6作目の作品。森氏の作品は読者を騙すことよりも整合性のある物理的トリックが成立することに重きを置いているため、わりあいトリックが想像できます。そこが物足りなく感じるところですが、信頼に足る作家であるともいえます。 オープニングか…

『マンハッタン・オプI』矢作俊彦,ソフトバンク文庫,1981→2007

矢作氏のマンハッタンの名無しの探偵が主人公のショートハードボイルドミステリ集。正直言って、今の自分には意表を突かれる面白さでした。 私立探偵が主人公のハードボイルドミステリは、警察小説と異なり、マニアのみが好み、一般化されるまでに至りません…

『人質カノン』宮部みゆき,文春文庫,1996→2001.

宮部みゆき氏の初期短編集。「人質カノン」「十年計画」「過去のない手帳」「八月の雪」「過ぎたこと」「生者の特権」「溺れる心」の7つの短篇が収録されています。 クライムミステリではなく日常ミステリが主でトリックや謎に重きが置かれておりませんが、…

『小説講座 売れる作家の全技術――デビューだけで満足してはいけない』大沢在昌,角川書店,2012.

大沢在昌氏の小説の書き方講座。『小説 野性時代』に連載されていたものを再編集してまとめたもの。月に一回、12名のプロの作家志望者を集めて、テーマに合わせた短編小説の提出を課題にし、それにそって講義+作品講評をしています。 講演者が大沢氏ですの…

『ボトルネック』米澤穂信,新潮文庫,2006→2009.

パラレルワールドもののSFミステリ…ではないか。むしろSFと言い切っていいと思います。 主人公の嵯峨野リョウは2年前東尋坊の崖から落ちて死んでしまった恋人当時中2のノゾミを弔うために、現場に花を持って赴いた。そこで思わぬことから意識を失い、再び目…

『ビブリア古書堂の事件手帖――栞子さんと奇妙な客人たち』三上延,メディアワークス文庫,2011.

発売以来少しずつ発行部数を拡大したベストセラーシリーズ第1作目の作品。確かメディアワークス文庫の第1回配本作品の一つだったような気がします。メディアワークス文庫そのものは、アスキーメディアワークスがライトノベルから離れてしまった、あるいは卒…

『迷路館の殺人』綾辻行人,講談社文庫,1988→1992.

本書は「新本格ムーヴメント」の第一人者、綾辻行人氏の第3作目の作品。私は新本格の流れは掴んではいたものの、決して系統的に読んでいない、決してよい読者ではありません。それは、このムーヴメントが起きた頃は、謎解きミステリから興味が離れていってし…

『ピース』樋口有介,中公文庫,2006→2009.

新作『刑事さん、さようなら』で第65回日本推理作家協会賞候補作になった樋口氏の少し前のノンシリーズ作品。文庫になって書店のポップ広告から評判を呼び発行25万部のベストセラーになったとうかがって手に取りました。というのは、樋口氏の作風は、一部の…