学校を捨ててみよう!―子どもの脳は疲れはてている (講談社プラスアルファ新書)
- 作者: 三池輝久
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2002/05
- メディア: 新書
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タイトルから見ますと,「学校を捨てる」ということを主張しているように思われるかも知れませんが,私は「小児の脳の発達」について興味深く読みました。
本書を読んでいると,認知症のケアの方法と不登校にある子どもへのケアの方法には共通するところがあるのだなと感じました。
現場の教師たちは,子どもや若者がいつキレるかわからない状態であることを知っておかなければならないかもしれないが,なぜキレるかという背景をしっかりと認識しておくことのほうがもっと重要ではないだろうか。現場の教師たちはこのように追い込まれた若者たちをなじることによって,結果として挑発していることになるのである。(167ページ)
著者は,このようにコメントした上で,『キレる背景には自己否定感がある』と述べています。
現代生活の変化を中心とする,さまざまな要因から子どもの脳が疲れ果てており,そのために医学的対応が必要にもかかわらず,きちんとした認識がとられていないとしているのです。
脳科学の発達によって,今までタブーとしたことに触れなくてはならないことが増えています。これもその一つといってよいでしょう。