hoshi-itsu’s 本にまつわるblog

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『夜露死苦現代詩』都築響一,新潮社,2006(○)

夜露死苦現代詩

夜露死苦現代詩

都築響一氏の一連の仕事の流れにあるものといえます。なんといったらよいのか,民俗学的だと思うのです。普段見過ごされがちなものに光を当て価値を与える。強靱な「私」がなくては,あるいは天然でなくてはできません。これは,実は,昔でいったら深夜ラジオにあり,現代でいったら2ちゃんねるにある価値といえるでしょう。

本書は,認知症の高齢者,池袋餓死日記,死刑囚の俳句,ヒップホップ,精神障害者スパムメール,誤変換,詠み人知らずの説教詩,ラップ,相田みつをの詩など,著者が気になったコトバを紹介したもの。

とくに認知症高齢者(本書内では痴呆高齢者)の「人生八王子」「目から草が生えても人生ってもんだろ」「力士が!力士が,何故どこまで力士がやってくる」など虚をつかれた思いがしました。

まあ,専門家の評価,一般人の評価,さまざまな評価があります。それが価値観の転換,あるいは拡大に結びつけることは面白いものです。