ミステリを読む 専門書を語るブログ

「ほしいつ」です。専門書ときどき一般書の編集者で年間4~6冊出版しています。しかしここは海外ミステリが中心のブログです。

今年のベスト3+3

今年の私的ベスト3の本を挙げてみますね。わたしは,基本的に人に勧められた本を読みませんし,むしろ勧められるとあえて避けてしまったりします。けれど,複数の人や書評で勧められると,手に取ってしまいます。だから,最新刊よりも少し古い作品に偏るわけです。今年の年頭は,『龍馬がゆく』を読んでますし。


■『泣き虫弱虫諸葛孔明酒見賢一文藝春秋,2004-11

泣き虫弱虫諸葛孔明

泣き虫弱虫諸葛孔明

酒見賢一氏のファンなので。それでも今年になってしまったのは,刊行されていたことを知らなかったからです。たまたま図書館で見つけました。タイトルがあまりよくありませんが,いかにも酒見氏らしい孔明像です。一度読み始めると止まらなくなること必至。ちなみに泣き虫でも弱虫でもないように描いています。


■『異国トーキョー漂流記』高野秀行集英社,2005

異国トーキョー漂流記 (集英社文庫)

異国トーキョー漂流記 (集英社文庫)

高野氏の著作はすべて面白かったですね。『アジア新聞屋台村』も良かったのですが,本書は文庫オリジナルでほとんど誰もが言及していないので挙げてみました。外国からトーキョーで暮らしている外国人と著者の交流記。しみじみと面白く,何度も読み直しています。


■『死者との誓い』ローレンス・ブロック,二見書房,1995/2002-01

死者との誓い (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション)

死者との誓い (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション)

ミステリから一冊を選ぶと本書。やはり,ブロックは良いです。

以下は,上記から漏れたけど,面白かった本,三冊。


■『ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる』梅田望夫,筑摩書房,2006-02

ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる (ちくま新書)

ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる (ちくま新書)

新書ではこれははずせません。とにかく,読後,このままのWEBの認識ではいけないと,いてもたってもいられなくなりました。自分が発信するブログを始めたのも本書が直接の影響です。


■『舞姫(テレプシコーラ) 9 (9)』山岸凉子メディアファクトリー,2006-07

マンガでしたらこれ。


■『天然まんが家』本宮ひろ志集英社,2001/2003-01

天然まんが家 (集英社文庫)

天然まんが家 (集英社文庫)

エッセイからこれ。漫画史を鑑みても本書ははずせませんが,とにかく驚かされました。