ミステリを読む 専門書を語るブログ

「ほしいつ」です。専門書ときどき一般書の編集者で年間4~6冊出版しています。しかしここは海外ミステリが中心のブログです。

中島みゆきの『流星』は今こそきかれたい

 NHKのテレビ番組『プロジェクトX〜挑戦者たち〜』の主題歌『地上の星/ヘッドライト・テールライト』が昭和のサラリーマンに対する応援歌だったら,『流星』は下流層に対する応援歌だと思う。なぜ,誰かがカヴァーするなり,シングルカットがなされないのだろう。

 http://www.miyuki-lab.jp/disco/lyric/ba289.shtmlの歌詞を見る限り,トラックの運ちゃんへささげる歌であるけれど,演歌調のメロディにのって,夜のサービスエリアの光とともに,「自販機のコーヒーは甘ったるいけど 暖まるならそれでいい」「便りのないのが良い便り どこかで会うかもしれねえな」「ほら 流星がまたひとつ 君は願いを言えたかい」の歌詞はどことなく憑かれたこころにじわじわしみ込む。

 その後「香川 新潟 大阪 宮城 姫路 山口 袖ヶ浦 流れる星よ いつか最後にどこへたどりつこうというのだろうか」というサビが,先が見えない深夜の労働者の心情をやさしく語っているように感じるのである。何度きいても,癒されるのである。きいたことがない方は,一度きいてみて欲しい。

 本と関係ない話ですみません。