- 作者: カーター・ディクスン,斎藤数衛
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 1980/10
- メディア: 文庫
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1906年生まれで1977年没ですから、カー43歳の時の作品で中期といってよいでしょう。プールに飛び込んだ人間が消失してしまった不可能犯罪をヘンリー・メリヴェールが推理したもので、いつものカーらしい作品。そういう作品が好きな人にお勧めです。冒頭で、クレイトン・ロースンに捧げられています。
ヘンリー・メリヴェール卿は、招待されてアメリカ・ニューヨークにやってきた。実業家のフレデリック・マニングは彼を招待したところで、自らが明日から消えることを予告して、その次の日、プールに飛び込んで再び浮かび上がってこなかった。警察を呼んでプールの底を探したが、果たして見つからなかった。彼は消失してしまったのだ。
そのマニングは、その後、屋敷のなかの野球場の外れにある墓場で、ナイフで刺されて、重体で発見された。彼はどのようにして消えたのか、どのようにして移動したのか、その犯人はいったい誰なのか、HM卿が推理に挑む。
トリックは、共犯がいたりして、あまり意外性はありませんでした…。