ミステリを読む 専門書を語るブログ

「ほしいつ」です。専門書ときどき一般書の編集者で年間4~6冊出版しています。しかしここは海外ミステリが中心のブログです。

 『一角獣・多角獣』シオドア・スタージョン、小笠原豊樹訳、早川書房、1953→2005(○)

一角獣・多角獣 (異色作家短篇集)

一角獣・多角獣 (異色作家短篇集)

 復刊された異色作家短編集の第3巻。本巻は初読。このシリーズは、ミステリ色が強い作品集とSF色が強い作品集がありますが、本巻は作者がスタージョンということもあり、当たり前のようにSF色が強い。でも、決してミステリ色がないわけではありません。[ミステリ3:7SF]というところでしょうか。なんとなく諸星大二郎の短編に似ているかも。決して、ハッピーエンドにならないところが素晴らしいです。

 本書に収録されている短編は、「一角獣の泉」「熊人形」「ビアンカの手」「孤独の円盤」「めぐりあい」「ふわふわちゃん」「反対側のセックス」「死ね、名演奏家、死ね」「監房ともだち」「考え方」の10作。