ローマ人の物語 (3) ― ハンニバル戦記(上) (新潮文庫)
- 作者: 塩野七生
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2002/07/01
- メディア: 文庫
- 購入: 8人 クリック: 34回
- この商品を含むブログ (152件) を見る
ローマ人の物語 (4) ― ハンニバル戦記(中) (新潮文庫)
- 作者: 塩野七生
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2002/07/01
- メディア: 文庫
- 購入: 4人 クリック: 16回
- この商品を含むブログ (93件) を見る
ローマ人の物語 (5) ― ハンニバル戦記(下) (新潮文庫)
- 作者: 塩野七生
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2002/07/01
- メディア: 文庫
- 購入: 5人 クリック: 16回
- この商品を含むブログ (90件) を見る
■古代の武将たちの戦いを描く
イタリア半島を統一したローマとカルタゴの戦争―ポエニ戦争(本書では、ポエニ戦役と表記されている)についての物語。ハンニバルとは、カルタゴの武将であり、イタリア半島内でローマに戦争をしかけて、一時はローマまで迫ったものの、ローマの執政官スキピオによって破れます。
とにかく、筆者の書き方は、他の作品と変わりなく、豊富な文献を駆使して、起こったと思われる事実を取捨選択して、極めて客観的になっています。それを物足りないという人もいるでしょう。なにせ、本書の中では、ハンニバルどころか登場人物の肉声はまったくありません。あるのは、文献としてきちんと残されているものからの、引用だけです。ハンニバルがどのような姿なのか、性格なのか、よくわかりません。とてつもなく、知力にあふれた武将だというだけです。
そのため、読者はいくようにも、想像したいように想像を働かせることができます。そのため、今後のフィクションの原型になるかのようです。
でも、本書と並行して、「ヘタリア」も少し読んでいたんですけど、あまりの違いように笑ってしまいますね。イタリア人って昔は偉かったんだなあ、なんて思ってしまいます。