死後5〜6年経った白骨死体が発見された。死体は小森という男で所持していた携帯メールにより不倫相手がいることが分かった。その不倫相手は、岸あけみという女で、警察は尋問したが、女は殺人を否認し、さらにその女の指紋と凶器についた指紋は一致せずあきらめた。しかし、メールでは小森を「孝彦さん」と表記して、取り調べでは「孝彦」と呼び捨てしていたことに疑問をもつ右京は調査をあきらめない。
岸の住んでいたマンションを探ると、6年前に若い女が青酸カリによる中毒で自殺していたこと、その隣に住んでいたのが岸あけみで第一発見者だった。小森と失踪と横山の自殺が同時期で、その直後に岸あけみは引っ越しをしていたのである。
その自殺した女、横山慶子の兄は殺人者で服役していた。2人は、横山慶子の指紋を探しに、兄に伺う。横山慶子は兄の事件によっていじめなど受けていたらしい。横山慶子の婚約者だった男が遺品をもっているというので、婚約者に会いに行った。凶器と指紋と横山慶子の指紋が一致する。小森を殺したのは、横山ではないかと疑うのだが…。
いわゆる入れかえ殺人もの。正確には違うけど。このトリックは、古くから多く使われており昔ならともかく身元をはっきりなりがちは現在では新手を考えるのは難しい。そこをうまく処理している。まあ、途中でそうではないかと分かってしまったけど、このようなトリックは好みなので☆☆☆☆です。