昨年の『ミステリマガジン 2008年11月号』の特集が「ミステリ小説作法」であり、F・W・クロフツ、アントニイ・バークリイ、マイクル・コナリー、ローレンス・ブロック、そしてエドワード・D・ホックの昔のエッセイを紹介しております。それぞれ視点が異なっており興味深くいものでありました。
そのなかでホックは、「短編小説の喜びと挑戦」と題し、「喜び」「人物と設定から始めよう」「プロットと手がかり」「解決と結末」「短編小説の売り方」というように極めてマニュアルに近い内容でした。まあ、依頼の内容がそういうタイトルだったのかもしれませんが、バークリイやブロックと違って、生真面目さを感じましたね。昔、雑誌で読んだことがあると思うのですが、今まで手を出していなかったわけですが、今回手にとった次第。
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1922年、医学校を卒業し、田舎町に診療所を構えた青年医師サム・ホーソーンが、そこで起こった犯罪を推理する12の短編ミステリを集めたもの。すべてがアガサ・クリスティの舞台をアメリカに移したような雰囲気をもっています。ほとんどが個室で消えた殺人者など不可能犯罪をテーマにしており(とくに消失モノが多いですねえ)、謎解きミステリファンには魅力的。★★★☆といったところ。
- 作者: エドワード・D.ホック,Edward D. Hoch,木村二郎
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