ミステリを読む 専門書を語るブログ

「ほしいつ」です。専門書ときどき一般書の編集者で年間4~6冊出版しています。しかしここは海外ミステリが中心のブログです。

 『テレプシコーラ 第2部 第2巻』『鋼の錬金術師 22巻』『GIANT KILLING 10巻』『闇の鶯』

■『テレプシコーラ 第2部 第2巻』山岸凉子メディアファクトリー、2009
 第2部はローザンヌだけで話を終わらせるつもりなんですかね。

■『鋼の錬金術師 22巻』荒川弘スクウェア・エニックス、2009
 アニメも始まりました。今回のアニメは原作準拠で展開し、「ハチクロ」や「とらドラ!」のようにラストを連載の終わりと合わせるのでしょうね(そういう原作とアニメの関係って、いくつかあると「とらドラ!」で初めて知りました)。アニメの内容はなんとなく前回のものに較べてもの足りないなあと感じるのですが…。

鋼の錬金術師 22 (ガンガンコミックス)

鋼の錬金術師 22 (ガンガンコミックス)

■『GIANT KILLING 10巻』綱本将也ツジトモ講談社、2009
 連載で読んでいるものの、改めてしみじみと熱く(暖かくではなく)なります。カレーパーティ編のエピソードなどね。黒田って、実際そばにいたら実にうざいんですけど、勝つことに純粋でそのためには自らの考えを変えることができるためか、実に現代的で嫌味になっていません。川崎の八谷も監督に見いだされた喜び、ベテランの堀田や若手など各々が自分の生きる道を考え苦しみ、もがきなど丁寧に描かれています。

 今後は、組織をどう考えるか(これまでも、例えば負け癖のあるチームをどのように変化させていくかについて例が描写されていますが)、組織が崩壊してしまったときどうするか、また、代表とのかかわり(クラブと代表とで役割が異なる赤崎はどのように成長するのか)、天才をどう描くのか、などさまざまなテーマで期待したいですね。

GIANT KILLING(10) (モーニング KC)

GIANT KILLING(10) (モーニング KC)

■『闇の鶯』諸星大二郎講談社、2009
 「それは時には少女となりて」「人魚の記憶」「書き損じのある妖怪絵巻」「闇の鶯 PART1 鶯の里+PART2 山の神」「涸れ川」の5編の短編集。一部に稗田礼二郎が現れるように、妖怪ハンター系の物語を集めたもの。改めて感じたことに、諸星さんの作品は昭和臭が強い。というよりも、発表された瞬間にすでに古典的な作人になっているように感じます。何でですかね? ストーリーと言うよりも、キャラクター設定のせいでしょうか?

闇の鶯 (KCデラックス 文芸第三出版)

闇の鶯 (KCデラックス 文芸第三出版)