ミステリを読む 専門書を語るブログ

「ほしいつ」です。専門書ときどき一般書の編集者で年間4~6冊出版しています。しかしここは海外ミステリが中心のブログです。

 『わたしたちの田村くん 1・2巻』

 小説がうまくコミカライズされていて、面白いです。コンパクトに小説第1巻をまとめています。松澤が生きる力がなく描写がされておりいいですね。でも、「ずっとだ」のシーンが、めちゃめちゃ好きなんですけど、ずっぽりカットされていたのは、ちょっとガッカリ。

 竹宮さんの小説は、台詞が実に上手い。一つひとつの台詞が、ありきたりのものにならないよう、キャラクターが最小限の文字量で伝わるよう、時には日本語を崩してしまうなど、工夫をこらしています。だから、マンガになっても、原作の魅力がきちんと再現されています。

 第1巻・2巻・4巻は書店で見つけることができたのですが、第3巻だけはどこに行ってもありません…。ネットで注文するよりないんですかね…。

■『わたしたちの田村くん 1巻』竹宮ゆゆこ倉藤倖メディアワークス、2006

■『わたしたちの田村くん 2巻』竹宮ゆゆこ倉藤倖メディアワークス、2007