最近、ソフトバンク文庫版も出版されていますが、あえて新潮文庫版をブックオフで購入。長くて長くて、とりあえず上巻を読んだところ。4〜5年ぐらい前に友人から「とにかく面白い」と語られて、いつか読もうと購入していたのですが、あまりの長さに積ん読のままだったのです……。
上・中・下という長さから、一冊あたり一世代で三世代で大聖堂を建立する物語かなあと思っていたら、上巻の終わりの時点で未だ着手もされていないことに呆然。また、大聖堂が8〜9年で建てられてしまうことにもオドロキ。そして、作者ケン・フォレットの読者を飽きさせないスリリングな仕掛けに感服です。
本巻のジャックがオンボロの大聖堂に火をつけてしまう描写のくだりは、名人域に達していますので、それだけで読む価値ありですよ。これはすごいです。読みながら、「エヴァ」の18話か19話において、シンジがエヴァのパイロットを拒否してグルフを辞めて、町をぶらついていたところに使徒が現れたとき、使途から逃げ回りたいという心情とは裏腹に、そこに近づいてしまうお話がありましたが、それを思い出しました。
- 作者: ケン・フォレット,Ken Follett,矢野浩三郎
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1991/11
- メディア: 文庫
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