ミステリを読む 専門書を語るブログ

「ほしいつ」です。専門書ときどき一般書の編集者で年間4~6冊出版しています。しかしここは海外ミステリが中心のブログです。

『複眼の映像―私と黒澤明』橋本忍,文藝春秋,2006→2010

 脚本家・橋本忍氏の『羅生門』『生きる』『七人の侍』などについて、黒澤明との共同脚本はどのように書かれたかを記した自叙伝。

 私は黒澤明についての評論をほとんど読んでいないので無知なのですが、なぜ、『羅生門』『生きる』のような一種文芸的な作品から『用心棒』『天国と地獄』のようなエンタメに移ることができたのか不思議だったのです。普通は逆ですよね。本書を読んで、その謎の一部分が解けたように思います。

複眼の映像―私と黒澤明 (文春文庫)

複眼の映像―私と黒澤明 (文春文庫)