ミステリを読む 専門書を語るブログ

「ほしいつ」です。専門書ときどき一般書の編集者で年間4~6冊出版しています。しかしここは海外ミステリが中心のブログです。

『こころの科学156号 特別企画=うその心理学』松本俊彦編、日本評論社、2011/02

 本書は、「病名のうそ」「病気喧伝」「精神鑑定とうそ」「嘘つきとサイコパス」「発達障害とうそをつく能力」「解離とうそ」「薬物依存症とうそ」「自殺未遂者とうそ」「ギャンブラーはうそつきか?」「ホームレス者のうそ」「性的マイノリティとうそ」「性犯罪とうそ」「児童虐待とうそ」「子どものうそにどう対応するか」「学校でうそに出会うとき」「にせの薬が効く?」「ロボットが人を癒す?」などの精神科関係で出会ううそについての論文が集められています。

 編者が前書きに以下のように記しています。

 ……編者には、臨床におけるうそには、善悪というものさしでは断じきれない、心理療法の機微が含まれているように思えてならない。

 このように、人は何故うそをつくのか、という命題そのものが非常に軽く感じられる特集でありました。

こころの科学156号 うその心理学

こころの科学156号 うその心理学