ミステリを読む 専門書を語るブログ

「ほしいつ」です。専門書ときどき一般書の編集者で年間4~6冊出版しています。しかしここは海外ミステリが中心のブログです。

『遺言』岡田斗司夫,筑摩書房,2010

 岡田氏が関わった「アニメ作品」「ゲーム作品」について、どのようにして自分が関わってきたかを語り下ろしたもの。ノンフィクションなのか、エッセイなのか、告白本なのか迷うのですが、非常に面白く2段組380ページ強の活字を一気読みしました。後書きで、『たった一つの主題「テーマとはなにか?」を中心軸において、これまで関わった作品や人物を語り、創作論やプロデュース論、ビジネス論や人生論まで全て語る』と述べています。

 ここで「テーマ」とは、創作物において、自らの置かれている立ち位置や喜び、悩みなどをシンクロさせたものでなくてはならないとしています。これは、ジブリの映画は現代とリンクさせて亡くてはならない、東野圭吾氏の自分の意外な体験を重視するという姿勢と通じるものがありますね。

遺言

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