ミステリを読む 専門書を語るブログ

「ほしいつ」です。専門書ときどき一般書の編集者で年間4~6冊出版しています。しかしここは海外ミステリが中心のブログです。

『どんどん橋、落ちた』綾辻行人,講談社文庫,1999→2002

 5つの短編をまとめた短編集。巻末解説によると19作目の作品。収録作は、「どんどん橋、落ちた」「ぼうぼう森、燃えた」「フェラーリは見ていた」「伊園家の崩壊」「意外な犯人」で冒頭には、「この作品集は並べられた順番どおりにお読みください」との注意書きがあるとおり、登場人物が若干重複するなど、緩やかな関連性があります。冒頭2作品は本当にすれっからしのミステリマニアを対象にしたもので、読者が考え得る可能性をすべて言及した上で解決篇が語られており、☆☆☆★というところです。

どんどん橋、落ちた (講談社文庫)

どんどん橋、落ちた (講談社文庫)