ミステリを読む 専門書を語るブログ

「ほしいつ」です。専門書ときどき一般書の編集者で年間4~6冊出版しています。しかしここは海外ミステリが中心のブログです。

『隣の家の少女』ジャック・ケッチャム, 金子浩訳,扶桑社ミステリー,1989→1998

 スティーヴン・キングが絶賛したサスペンス・ミステリ。サイコパスものの先駆けといってよいのでしょうか? スーパーナチュラル的な要素はなく、異常なエピソードがじわじわと重ねられ、読者の心が締めつけられます。

 主人公の男の隣の家に両親を交通事故で失った美少女が引き取られた。隣の家には、母親ルースと息子3人が暮らしていた。主人公は、その少女メグからルースに嫌われていると訴えるが、誰も気にすることがない。ルースの嫌がらせは次第にエスカレートしていった……。

 とにかく哀しく異常な物語で、今ではこれに類する物語がネット上にあふれかえっているのですが、作者の淡々とした描写は本を置くようにさせてくれません。しかし私にはあまり合わなかったので、☆☆☆★といったところです。

隣の家の少女 (扶桑社ミステリー)

隣の家の少女 (扶桑社ミステリー)