ミステリを読む 専門書を語るブログ

「ほしいつ」です。専門書ときどき一般書の編集者で年間4~6冊出版しています。しかしここは海外ミステリが中心のブログです。

『マンハッタン・オプII』矢作俊彦,ソフトバンク文庫,1985,2007

 以前、本シリーズの第1作目を読みましたが http://d.hatena.ne.jp/hoshi-itsu/20121021 、本書はその第2作目の作品。ニューヨークを舞台にした名無しの探偵が主人公の、短編あるいはショートショートともいってもいい16篇収録したハードボイルド短編集です。あまりのエンタメとしての面白さに「ミステリは短編に限る」と唸ってしまいます。

 また谷口ジロー氏のこの小説の連載時なのでしょうか、イラストが全ての短編に掲載されているのも嬉しい。その谷口氏のタッチも初期の『事件屋稼業』のときのものなんですよねえ。不細工なキャラだけど深町のようで、これがたまりません。というところで☆☆☆☆です。