ミステリを読む 専門書を語るブログ

「ほしいつ」です。専門書ときどき一般書の編集者で年間4~6冊出版しています。しかしここは海外ミステリが中心のブログです。

『ポーカー・レッスン』ジェフリー・ディーヴァー, 池田真紀子訳,文春文庫,2013

 ディーヴァーの『クリスマス・プレゼント』に続く第2短編集。「章と節」「通勤列車」「ウェストファーレンの指輪」「監視」「生まれついての悪人」「動機」「恐怖」「一事不再理」「トンネル・ガール」「ロカールの原理」「冷めてこそ美味」「コピーキャット」「のぞき」「ポーカーレッスン」「36.6度」「遊びに行くには最高の街」の全16編が収録されており、正直言って、分冊してもよかったのでは。8編・8編に2冊に分冊して、定価を600円ぐらいにしたほうが販売部数が多かったのではないでしょうか。というのは、それぞれが短編と言うには短く、たっぷり読ませてくれ、テイストは長篇と同じだからです。一つの短篇に登場人物が長篇並みに多く、よく短篇にこれだけ力を入れられるなあと思わせるほどです。ミステリの面白さが堪能できるということで☆☆☆☆というところです。

ポーカー・レッスン (文春文庫)

ポーカー・レッスン (文春文庫)