新潮文庫が新レーベル「新潮文庫nex」を立ち上げるニュースは興味深いですね。おそらくは、販売戦略としての書き下ろし文庫+イラスト付き小説なのでしょう。なんというか「ライト新潮文庫」という感じ。ニュースになったのは、用意したラインナップが豪華だから。
新潮ミステリー倶楽部以来のワクワク感ですね(かなり古いか)。または村上龍や山田詠美などの幻冬舎の立ち上げ時以来か(それでも古いか)。
けれど、このような小説はかなり編集者の力量というか、センスが強く売り上げに影響を及ぼしていると思うんですね。既存の作家が本当に今まで担当していた編集者なしに、同じクオリティのものが書けるかというと微妙です。外から連れてくるとダメ出しもしづらいでしょうし。ひょっとしたら電撃の編集者が移籍したのかな?
新潮文庫と言えば、「新潮OH!文庫」がけっこう好きだったんですよね。サブカル系・ライトノンフィクション系を中心としたラインナップで、マイナー出版社から出されている単行本を文庫化していました。新潮文庫から改版されているものがありますので、もう手がけないんでしょう。残念です。少しずつでもいいから、しぶとく続けてほしいですね。
文庫というと、初版2万部とか聞きますが、最近はどうなんでしょうね。ちなみに私が担当したエッセイ集が他者で文庫になったときは、25000部でした(契約書に書かれていました)。