ミステリを読む 専門書を語るブログ

「ほしいつ」です。専門書ときどき一般書の編集者で年間4~6冊出版しています。しかしここは海外ミステリが中心のブログです。

『三秒間の死角』アンデシュ・ルースルンド, ベリエ・ヘルストレム, ヘレンハルメ美穂訳,角川文庫,2013

 スウェーデンミステリの『死刑囚』のコンビの第5作目の作品。刑務所潜入モノです。実はこの作家は『死刑囚』で十分だ、もう読むことはないだろうと判断していたのですが、昨年評判になって気になったので手に取りました。

 前半はじわじわ設定を組上げていくところで退屈だったのですが、中盤から中心キャラクターが窮地に陥るにようになってからは、急ピッチで話が進んでいきました。陰謀モノが好きな方向けで、エンディングはマンガ好きには古くて新しい手が用意されていたのに驚きます。とはいうものの、少しわかりにくいところもあり、☆☆☆★というところです。

三秒間の死角 下 (角川文庫)

三秒間の死角 下 (角川文庫)

三秒間の死角 上 (角川文庫)

三秒間の死角 上 (角川文庫)