高評価の書評を読んで興味をもったもの。この作家は7作もハードボイルドミステリが翻訳されているのにもかかわらず、全く知らなかった。私の興味レーダーにひっかからなかったのは、比較されているのがポロックだったからだろう。まあ、本作を読んでからは、読む気になりました。
シリーズのハードボイルドミステリ作家がノンシリーズとして単発で発表し、アメリカ探偵作家クラブ最優秀長編賞、アンソニー賞などいくつもの賞を受賞した作品。ミネソタ州の田舎町を舞台にした、回想ミステリ。クックの記憶シリーズに似ていて、意識している感じがする。
クックにくらべてストーリーがスムーズに展開していかないなあと思いつつ、中盤からサスペンスたっぷりで読ませる。クックのパターンを外そうとしているところもあって、☆☆☆☆というところ。まあオールタームベストには入らないけれど、年間ベストには選ばれるレベル。
終盤に二転三転していくのだけれど、先が読めたのですが、それでもハラハラドキドキします。それにしても、アメリカの田舎出身の作家は、子どもの頃を回想する小説が多い。キング、ストラウブ、マキャモンなどね。クーンツはなかったかな? そういえばマキャモンは全く翻訳されないけど、どうしたのだろう?
- 作者: ウィリアムケントクルーガー,William Kent Krueger,宇佐川晶子
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2014/12/10
- メディア: 新書
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