野崎まど氏の(たぶん)4作目の作品。タイトルからは小説の書き方物語のような印象を受けるけど、まったくいつもの野崎氏の作品。主人公は新人作家で、多分に野崎氏自身を思わせる若い男性。「この世で一番面白い小説」を書きたいと思っている。その彼にファンからの手紙で小説の書き方を教えてほしいと言う若い女性から依頼をもらう。
エンディングまで気がつかないのだけど、野崎氏の作品には無駄がない。何気なく読み進んでいたエピソードが伏線として回収されるので、非常に気持ちがよい。また、読者の理性といったらよいのだろうか。そのようなものをグラングランに揺さぶられる感じが心地よい。それらが味わいたくてまた次作も手に取ってしまうのだろう。
- 作者: 野崎まど
- 出版社/メーカー: アスキーメディアワークス
- 発売日: 2011/03/25
- メディア: 文庫
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