最近、アニメがどのように作られているか、ビジネスとして展開されているか、強く興味をもつようになりました。どうしてこのようなアニメの企画が通ったのか、何を収益の柱にしているのか、不思議なものが多くあるんですね。
本書はそのようなコンテンツビジネスを勉強する一環として購入しました。著者はアニメ業界でしたら誰でもご存じの、老舗アニメスタジオ「ぴえろ」の創業者の布川氏。アニメのエンディングのスタッフロールで何度も見たことがありましたが、アニメ雑誌などを全く読まなかった私はほとんど知りませんでした。ちなみにアニメ雑誌のクリエーター・インタビュー記事って、臨場感があって面白いですね。
創業者ですから、どのような経営をしてきて、どのように成功してきたか、が書かれているわけです。タイトルはコンテンツ作りの肝の内容に見えますが、ビジネス視点など多岐にわたっています。しかし、このような成功者の本のどれにも言えていることですが、あまりにも大ざっぱすぎて、もう少し細かく書いて欲しかったかな。これには、誰かがインタビューをして、言えないことも話してもらえるようなシチュエーションが必要なんでしょう。
会社の目的とは、良い作品と作ること、収益を上げることであり、それらは矛盾しています。「お金」「人」「企画」「モチベーション」のやりくりが必要と述べておられます。
お金にしても、どのように収益を上げるかは、時代が変わるとともに、対応しなくてはならないことがわかります。しかし、それを自分が、会社のスタッフ全体が納得していくかが必要となります。