ミステリを読む 専門書を語るブログ

「ほしいつ」です。専門書ときどき一般書の編集者で年間4~6冊出版しています。しかしここは海外ミステリが中心のブログです。

『グロービスMBAクリティカル・シンキング  改訂3版』(グロービスMBAシリーズ)、グロービス経営大学院、ダイヤモンド社、2012――問題解決には構造を把握する

 ブックオフの功績の一つとして、それまで古本で扱ってこなかった分野の書籍を古本として流通させたことといわれています。ビジネス書の分野がそれにあたります。いまはアマゾンが大きく占めていますが。私もビジネス書は興味なかったのですが、今頃になって、手に取るようになりました。もうちょっと若い頃だったらなあ、と思います。ビジネス書ってマニュアル書なんです。マニュアルは先人の知識を体系化したものですから、早めに知っておくべきことでした。本書を読んで痛感させられました。 

 さて、本書は、どこかでおすすめビジネス書の一つとして紹介されていたもの。クリティカル・シンキングの用語は聞いていたのですが、あまりきちんと理解していませんでした。日本語に翻訳すると批判的な考え方を行うこと、ですが、本書によると、ビジネス上で問題が起きたり、改善をしたりするときに、必要なロジックを構築するための考え方というものでした。物事に対して、何故それが起きているかを考え、問題構造を構築し、因果関係を突き止める。そうすることで、問題解決を図ったり、新しい提案をして相手を説得するものだということです。

 本書はそれが大切だというところまで書かれていて、そのノウハウまでは書かれていません。それから先は、さまざまな方法が存在すると言うことなのでしょう。それは問題・対象別だったり、会社の規模だったり、場面ごとだったり、でさまざま異なりますからね。