『本の雑誌』の 「出版社を作ろう!」という特集には,とても心惹かれましたねえ。僕は昔,社員3名の小さな出版社に勤めていて,また,ぼんやりですが会社を辞めることを考えているので。しかし,出版社を作ることまでは考えていなかったですけど。
数年前に今の出版社で一緒に仕事をしていた先輩が,小さい出版社を設立したことも後押ししています。それは出版社退社後,フリー編集者として働いて,出版企画が来たために出版社を立ち上げています。引き続き,パンフや小冊子などの編集も受けているので,やっていけているんでしょうかね。経営のことがわからないのですが。
そこで,この特集のアルテスパブリッシングの創業者の「出版社作りにまつわるお金の話」や3社の会社の方々の座談会の「出版の作り方座談会 いかに売るかが大変だ」は,すごいことしているなあ,と感心します。やっぱり出版社を作ったり,フリーになったりするには,当座の確実な収入がなくては,すぐにつぶれてしまんでしょうね。たとえば,定期的な雑誌や小冊子がなくてはなりません。あとは自費出版を請け負うことか。うーん,僕には無理だなあ。
それで昔書店で購入した『小さな出版社のおもしろい本』を購入していたことを思い出しました。たくさんの出版社を紹介していて,内容云々より,取材したり写真を集めたり編集作業が大変だったろうなあ,というのは読後第一の感想。また,これだけ本を出版したい人がいるというのが凄いというのが第二の感想。出版の役割って何なんでしょうね? 情報のやりとりでもあるし,記録でもあるわけですが,無理矢理こさえているという気もします。
ネットで残るのだから出版は必要ないと思っていましたが,ネットって,かなり情報統制されていて,恣意的に残さないということができるわけで,そうすると,出版というか書籍の意義もあるわけです。しかし,役割や意味を考えるのも不毛ですね。