柚木草平シリーズの短編集。「秋の手紙」(1995),「薔薇虫」(1998),「不良少女」(2001),「スペインの海」(2001)の4編が収録。表題作の「不良少女」は解決しないで唐突に終わったので驚いた。とはいっても,短編集としては,どの作品も愉しめる。
樋口氏のあとがきで,前2作と後2作の間では文体を変えていると述べているので,どのように変えているのかなと読んだのですが,わからりませんでした。答えを読んで,あーなるほど,と思いました。これから読む人は,文体に注目するとさらに愉しめますぜ。といわけで,☆☆☆★といったところで,暇つぶしには最適です。