『企業不祥事の研究―経営者の視点から不祥事を見る』を読んでいて、そういえば、大王製紙事件の本を購入したまま読んでいなかった、と思い出して本棚から取り出した本です。とんでも系の書評で評判が良かった告白本ですね。
まあ、様々な意味で面白い。わたしは芸能界関係について興味ありませんが、いきなり自分の芸能界交遊録が延々と語られていて、これは言い訳なのか、ここまで書いて書かれた人が迷惑かかるんじゃないのと感じるくらい自慢なのか、わからないぐらいです。
また最後に佐野眞一氏の雑誌で書いたノンフィクションに対する抗弁というか、事実誤認の指摘も興味深い。これはこれでスキャンダルなので、ここだけのでも読む価値があります。そのうち『佐野眞一氏の研究』をテーマにノンフィクションが書かれるかもしれません。
不祥事については、先日の『企業不祥事の研究』によると「一族支配を崩壊させたワンマン経営者の公私混同」としています。井川氏によると、こんなに大王製紙を大きな企業にしたのだから、このくらいの公私混同は後から清算をすれば大した罪ではない、とのことですが、社員は本音ではどのように思っているのでしょうか? きちんと業績を上げることができる経営者は限られるから、仕方ないと思っているのでしょうか?