私立探偵・葉村晶の「青い影」「静かな炎天」「熱海ブライトン・ロック」「副島さんは言っている」「血の凶作」「聖夜プラス1」とタイトルの6つの短編をおさめた短編集。
私立探偵ミステリは、刑事ものや謎解きなど他のミステリに比べて少なくなってきています。海外ではベテランしか見られません。おそらく売れないのでしょう。また、探偵に殺人事件を絡ませるのは非常に難しく、リアリティがつかめないためなのかもしれません。刑事ものでしたら不自然ではないですからね。
そんな中、このシリーズは貴重です。私立探偵がいて、依頼人がいて、事件などの意外な展開があり、ちょっとした意外性のあるオチで終わる。これがすべての作品に当てはまるのですから、もう読むしかありません。小品ながら☆☆☆☆とオススメです。