連城氏の比較的初期のミステリ短編集。「二つの顔」「過去からの声」「化石の鍵」「奇妙な依頼」「夜よ鼠たちのために」「二重生活」「代役」「ベイ・シティに死す」「ひらかれた闇」の9編が収録されていて、一つひとつが様々なトリックが仕掛けられていて、読み進めるのに時間がかかります。しかし、初出が1981~1983年で古い作品だから当たり前なのですが、登場人物が古臭く感じるのなぜなのでしょうか。風俗がまったく書かれていないからでしょうか。同時代のほかの作品と比較しても、登場人物の思考が古いような感じがします。トリックが複雑でよいのですが、そこが残念ですね。☆☆☆★というところです。
- 作者: 連城三紀彦
- 出版社/メーカー: 宝島社
- 発売日: 2014/09/04
- メディア: 文庫
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