ミステリを読む 専門書を語るブログ

「ほしいつ」です。専門書ときどき一般書の編集者で年間4~6冊出版しています。しかしここは海外ミステリが中心のブログです。

『漫画家本vol.9 細野不二彦本』少年サンデーコミックススペシャル、小学館、2018

 細野不二彦さんのインタビュー集。書店で『あどりぶシネ倶楽部』『うにばーしてぃBOYS』『BLOW UP!』が別枠でインタビューされているのを見てすぐさま購入しました。本書の編集さんの意図にのせられたわけです。

 細野さんといえば、『さすがの猿飛』があって、アニメも見て「アニメトピア」も聞いていて、『どっきりドクター』があって、しかし『Gu-Guガンモ』は飛んで、『東京探偵団』と進んできて、それからの少年誌のマンガが苦しいなあと思っていたら、読み切りで『あどりぶシネ倶楽部』を描いて徐々に青年誌に移行して『ママ』は『めぞん』みたいだなと思って、『太郎』も追いつつ、『うにばーしてぃBOYS』『BLOW UP!』で夢中にさせられました。『りざべーしょんプリーズ』『愛しのバットマン』も良かったけど。そして『ギャラリーフェイク』でエンタメとして完成した感じ。 

 私は、『あどりぶシネ倶楽部』の静かなる男の話(たぶんオタクを青年コミックできちんと出した初めてのお話だったと思う)、『うにばーしてぃBOYS』のサボテンのレンタルを断った話なんかが好きなんですよねえ。むちゃくちゃ元気になりました。