奇妙な味のさきがけの作家、ジョン・コリアの短編集。私は昔『炎のなかの絵』を読んでいるのですが、あまり記憶に残りませんでした。他の作家よりオチの強烈度が少ない、物足りないと感じたように思います。
本書は約300ページに17の短編が収録されており、なかにはショートショートといえるものもあり、非常に帰りの電車のなかで読むにはお手頃でした。一つ一つについて、奇妙な設定、奇妙な筋の運び、奇妙なオチがあり、そのようなものを求めるには最適の短編集と言えるでしょう。というわけで、☆☆☆というところです。
それにしても、もう少し短編集を出版してほしい。短編集の売上部数はいいのですから。このような企画は奇妙な味に限らず、もっと様々なジャンルで行っても良いのではないでしょうか。
- 作者: ジョン・コリア,井上雅彦,植草昌実
- 出版社/メーカー: 扶桑社
- 発売日: 2013/04/30
- メディア: 文庫
- この商品を含むブログ (18件) を見る