杉村三郎シリーズの3作目。このシリーズはアルバート・サムスン・シリーズを意識しているということで気になるシリーズで、主人公が肉体派ではなく、かといって知性派でもない、あくまでニュートラルなところを進んでいます。
主人公らは、バスジャック事件の被害者になり、そこから過去の犯罪を暴くことにあるというストーリーで、流れがスムーズで読みやすい。しかし、主人公の独白がどうしても女性のものに読めてしまい、あまり没入できませんでした。ですから、ラストシーンもあまり衝撃というわけでもなく……。これはサムスン・シリーズで描かれていないところを作者が杉村に仮託して答えを記したということなんですかねえ…? というわけで、☆☆☆★というところです。
- 作者: 宮部みゆき
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2016/04/08
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