ミステリを読む 専門書を語るブログ

「ほしいつ」です。専門書ときどき一般書の編集者で年間4~6冊出版しています。しかしここは海外ミステリが中心のブログです。

『糧(かて)』エド・マクベイン,井上一夫訳,早川書房,1987-07(○)

糧(かて) (ハヤカワ・ミステリ文庫―87分署シリーズ)

糧(かて) (ハヤカワ・ミステリ文庫―87分署シリーズ)

 本当に久しぶりのエドマク。本書は,87分署シリーズ第29作。
 8月の真夏日に倉庫が放火されたので保険会社にかけた保険金を受け取るために,放火されたこを調査し証明して欲しいと87分署にある男が訴えた。夜警は薬によって眠らされ,その間に放火されたらしい。燃やされたものは,40万個の木彫りの動物で,ドイツから輸入したものだった。しぶしぶ調査を始めたキャレラたちだったが,その放火の商人ともいえる夜警が殺された…。

 相変わらずのスティービィな展開と文体。リーダビリティがあり非常に読みやすい。