ミステリを読む 専門書を語るブログ

「ほしいつ」です。専門書ときどき一般書の編集者で年間4~6冊出版しています。しかしここは海外ミステリが中心のブログです。

2023-02-01から1ヶ月間の記事一覧

『キュレーターの殺人』M・W・クレイヴン, 東野さやか訳,ハヤカワ・ミステリ文庫, 2020, 2022――前2作を超えた展開と面白さの矛盾

マイク・クレイヴンの3作目の作品。本書の解説にもあるとおり,第1作・第2作とも極上の謎解きミステリであったが,本作は異なった。 事件が起こり,少しの手がかりをもとに,謎が解けて新たな(なぜ早川書房では「あらたな」とひらくのだろう?)謎が生まれ…