ミステリを読む 専門書を語るブログ

「ほしいつ」です。専門書ときどき一般書の編集者で年間4~6冊出版しています。しかしここは海外ミステリが中心のブログです。

2008-01-01から1ヶ月間の記事一覧

『ミランダ殺し』マーガレット・ミラー,柿沼瑛子訳,東京創元社,1979→1992(○)

ミランダ殺し (創元推理文庫)作者: マーガレットミラー,Margaret Millar,柿沼瑛子出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 1992/02メディア: 文庫 クリック: 1回この商品を含むブログ (6件) を見る アメリカのスリラー作家マーガレット・ミラーの中期〜後期(?…

またまた中途半端に古い海外ミステリです。しかし,近ごろは海外ミステリが本当に読まれなくなりました。残念なことです。面白さだけでいえば,最新の作品にも決して劣らないのですが。このような作品を少しでも救っておきたいところです。

『血の絆』エド・マクベイン,井上一夫訳,早川書房,1975→1988(○)

血の絆 (ハヤカワ・ミステリ文庫―87分署シリーズ)作者: エドマクベイン,井上一夫出版社/メーカー: 早川書房発売日: 1988/06メディア: 文庫この商品を含むブログ (1件) を見る 87分署シリーズ第28作目。シリーズのなかでは水準作でしょう。 雨が降っている深…

『萌えの研究』大泉実成,講談社,2005(○)

萌えの研究作者: 大泉実成出版社/メーカー: 講談社発売日: 2005/12メディア: 単行本 クリック: 8回この商品を含むブログ (55件) を見る 私は「萌え」に感応しない人間なのですが,ウーンと唸りながら一気に読んでしまいました。 本書は,筆者の大泉氏が,私…

『枯葉色グッドバイ』樋口有介,文藝春秋,2003→2006(○)

枯葉色グッドバイ (文春文庫)作者: 樋口有介出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2006/10メディア: 文庫 クリック: 2回この商品を含むブログ (22件) を見る 樋口有介のホームレスになった元刑事を主人公にした軽ハードボイルドミステリ。的確な描写,端正な仕…

『一瞬の風になれ 第三部 -ドン-』佐藤多佳子,講談社,2006(○)

一瞬の風になれ 第三部 -ドン-作者: 佐藤多佳子出版社/メーカー: 講談社発売日: 2006/10/25メディア: 単行本 クリック: 24回この商品を含むブログ (244件) を見る 陸上部の一高校生スプリンターを主人公とした青春小説完結編。2年生後半から3年生までを描…

『梟はまばたきしない』A・A・フェア,田中小実昌訳,ハヤカワミステリ文庫,1942→1979(○)

梟はまばたきしない (ハヤカワ・ミステリ文庫 4-5)作者: A.A.フェア,田中小実昌出版社/メーカー: 早川書房発売日: 1979/07メディア: 文庫この商品を含むブログを見る E・S・ガードナーがA・A・フェアのペンネームで書いた私立探偵バーサ・クールとドナルド・…

草思社が民事再生法適用申請

http://www.asahi.com/business/update/0109/TKY200801090298.html 草思社といえば,この記事のように,『声に出して読みたい日本語』『清貧の思想』『平気でうそをつく人たち』などのベストセラーを出版してきたほか,『銃・病原菌・鉄―1万3000年にわたる人…

『天保悪党伝』藤沢周平,新潮文庫,1992→2001(○)

天保悪党伝 (新潮文庫)作者: 藤沢周平出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2001/10/30メディア: 文庫 クリック: 1回この商品を含むブログ (10件) を見る 世話講談「天保六花撰」に材を得た連作短編集とのこと。といっても,元ネタをまったく知らない私でも楽しめ…

『自治体格差が国を滅ぼす』田村秀,集英社新書,2007(○)

自治体格差が国を滅ぼす (集英社新書)作者: 田村秀出版社/メーカー: 集英社発売日: 2007/12/14メディア: 新書購入: 2人 クリック: 29回この商品を含むブログ (12件) を見る 小泉政権以降,さまざまな「格差」が生じ格差社会になったといわれています。例えば…

『ゴールデンスランバー』伊坂幸太郎,新潮社,2007(○)

ゴールデンスランバー作者: 伊坂幸太郎出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2007/11/29メディア: ハードカバー購入: 12人 クリック: 551回この商品を含むブログ (779件) を見る 本書がミステリかどうか,そのようなジャンル分けは意味がないかもしれないけど,未…