ミステリを読む 専門書を語るブログ

「ほしいつ」です。専門書ときどき一般書の編集者で年間4~6冊出版しています。しかしここは海外ミステリが中心のブログです。

2008-10-01から1ヶ月間の記事一覧

『ボーン・コレクター〈上〉〈下〉』ジェフリー・ディーヴァー、池田真紀子訳、文藝春秋、1997→2003(○)

やはり私はディーヴァーとは相性が悪いんですかのお。『このミステリーが凄い』などの高評価に、もう一度手に取ってしまいました。が、しかし、期待したほど面白くない。確かに、どんでん返しはあるんだけど、何かスベっている感じがする。「だから、何なん…

『相棒 Season 7』「第1話 還流〜密室の昏迷」

今年の年末年始の深夜枠の連続4話セレクションの「各話の間にCMなし」のテレビ放映でやられて以来、Season6と過去の再放送を見まくってしまっています…。 警視庁の上層部に煙たがられている2人きりの特命課。政治家の瀬戸内米蔵を励ます会に出席した特命課…

『ストーリーメーカー 創作のための物語論』大塚英志、アスキー・メディアワークス、2008(○+)

『物語の体操』『キャラクター小説の作り方』『キャラクターメーカー』に引き続く、物語を作るためのマニュアル本。いわゆる物語「演習」本。書店でみたとき、「この手があったか」と企画内容に感嘆しました。大塚氏のこのような学究的なところから離れて語…

<アジアCL:(4)G大阪3−1浦和(2)>◇準決勝第2戦◇22日◇埼玉※カッコ内は2戦合計得点

何と、今シーズン初めての生観戦。テレビでレッズ戦を見ても、今シーズンは全く面白くないんですよねえ。でも、やはりACL、しかもガンバ戦ですから、はるばる埼スタに行ってきますた。2失点はセットプレイからで、完全にディフェンスを崩されたとはいえませ…

『ドラッカー名著集8 ポスト資本主義社会 (ドラッカー名著集 8)』P・F・ドラッカー、上田惇生訳、ダイヤモンド社、2007(○)

経営思想家ドラッカーの資本主義社会後の世界について語った書。この資本主義社会でいわゆる勝ち組になるには、専門性ともいえる知識が必要ではないかなと常々思っておりまして、でもそれが富の集中と結びついている、いわゆる行き過ぎた知識社会も間違って…

『笑わない数学者』森博嗣、講談社、1996(○)

森博嗣氏の第3作目の作品。S&Mシリーズ3作目。私が読むのは2作目ですが、クラッシックな謎解きミステリの感が強いですなあ。新しいという感じがしません。だから最低限の面白さは保証されていますね。本作のトリックそのものは、まあミステリをよく読んで…

本を捨てる

部屋のあまりの汚さと散らかりように少々あきれていたので、掃除と片づけをした。本が本棚からあふれて、畳に積んでいる山がいくつもあって、少し揺れたりさわったりしただけで、その山のうちのいくつかは、すぐに倒れてしまうのである。 そのために2冊ぐら…

『海街diary 2 真昼の月』吉田秋生、小学館、2008

池袋のジュンク堂で購入。このシリーズの原画展やってましたね。カラーページのものがあって、雑誌連載を読んでいない私にはよかったです。 1巻と同様、4つの短編が収録されており、相変わらずうまいなあと感心したり。中学生の恋愛話のところなど、昔の氷…

『興奮』ディック・フランシス,菊池光訳、早川書房、1965→1976(○+)

ディック・フランシス全41作中第3作目の作品。いわゆる名作。読むのは、おそらく3回目ぐらい。一度目は高校の時で、文字通り寝食を忘れてむさぼり読んだものです。同時のベスト10セレクトなどで、どうして本作が入らないのか訝ったものですね。今回再読し…

『ゼロ年代の想像力』宇野常寛、早川書房、2008(○+)

新世代の著者が書く話題の社会批評集。小説、映画、マンガ、テレビドラマ、アニメなどをはじめとする膨大なサブカルチャー群を紹介した上で、永遠の課題である「どこから来て、今どこにいて、どこへ行くのか」を語った大著。本書の今を語る「サヴァイブ感」…

『嘲笑うゴリラ』E・S・ガードナー、峯岸久訳、早川書房、1952→1976(○+)

弁護士ペリー・メイスン・シリーズ全82作中40作目の作品。だから中期ですね。先日読んだクーンツの『ベストセラー小説の書き方』では、お勧めの作家として、ガードナーを選んでいませんでしたね。謎解きミステリだったからでしょうか。 私は、以前からの、ま…