ミステリを読む 専門書を語るブログ

「ほしいつ」です。専門書ときどき一般書の編集者で年間4~6冊出版しています。しかしここは海外ミステリが中心のブログです。

2013-07-01から1ヶ月間の記事一覧

『“文学少女”と神に臨む作家』野村美月,ファミ通文庫,2008

文学少女シリーズ第7作目にして最終巻。それぞれの巻でそれぞれの登場人物にまつわる物語を語ってきたシリーズですが、いよいよ文学少女=天野遠子の物語で閉幕しました。このシリーズは不思議な魅力をもっていて、ドラマのカタルシスよりも、謎解きのカタル…

『チェイシング・リリー』マイクル・コナリー, 古沢嘉通, 三角和代訳,ハヤカワ・ミステリ文庫,2002,2007

本作はコナリーのシリーズものではない、単発もの。コナリーには当初あまりいい印象をもっていませんでした。というのは、やはり初期作がエルロイの影響を受けているというよりもエルロイの劣化版なのかなと判断していたからです。まあ、最近は読むことがで…

『遮断地区』ミネット・ウォルターズ, 成川裕子,創元推理文庫,2001,2013

ミネット・ウォルターズの2001年の第7作目の作品。ウォルターズの作品は初期作を2〜3作読んでいるような気がしますが、内容は全く憶えていません。「結構、普通のサイコサスペンスミステリだなあ」という印象が残っています。本書は書評などで評判がよかった…

『ミステリガール』デイヴィッド・ゴードン, 青木千鶴訳,ハヤカワ・ポケット・ミステリ,2013

『二流小説家』の作者の第2作目の作品。『二流小説家』はライトノベル+ソフトボイルドのノリがあって非常に愉しい作品でした。日本で異常に受けてしまったようですけど。まあ、私も同じテイストを求めて新刊で購入したわけですが、読んでみて驚きましたよ。…

『愛…しりそめし頃に… 12』藤子不二雄A,ビッグコミックススペシャル,2013

少し唐突のような気がしますが完結してしまったのですねえ。残念です。私にとって最も怖いマンガは『まんが道』の連載を次々と落としたところなんですよねえ。一時期はそのエピソードは飛ばして読んでいたくらいです。愛…しりそめし頃に… 12 (ビッグコミック…