昨年のいくつかのランキングでベスト10に入っていたので、おそらくは新しいアイデアがうまくいったミステリなのだろうと予測して読んだら、まさしくその通りだったミステリ。
とにかく読者の予想を裏切る展開にすることを徹底している。そしてその試みは成功している。作者はトリックを用いても、読者の気分が悪くならないように細心の注意を払っている。しかし、中途まではストーリーが退屈で読み進むのに苦労したというわけで☆☆☆★というところです。
昨年のいくつかのランキングでベスト10に入っていたので、おそらくは新しいアイデアがうまくいったミステリなのだろうと予測して読んだら、まさしくその通りだったミステリ。
とにかく読者の予想を裏切る展開にすることを徹底している。そしてその試みは成功している。作者はトリックを用いても、読者の気分が悪くならないように細心の注意を払っている。しかし、中途まではストーリーが退屈で読み進むのに苦労したというわけで☆☆☆★というところです。
アニメ制作会社のP.A.WORKSの作品解題などを含むノンフィクション物語かと思っていたら、P.A.WORKSの経営をどのように行ってきたか、を述べているもので、ビジネス書に近い。
日本の企業はデジタル機器の導入されて、インターネットが普及してから社会が変わりその対応に追われている。この中で共通しているのは、どのように人を育てるかだ。デジタル機器の導入は仕事内容を教えるときに徒弟制度的な側面で育ててきた旧い考え方を一掃した。加えてそれまでペーパーなどで目に見えていた育ち方マニュアルをブラックボックスにした。加えて育てるシステムを構築しなければならないのに多くの企業は体力的に余裕がなく、システム化が構築できなかった。構築したとしても、ほかの余裕のある企業に転職していった。これらに加えて少子化が、旧企業で30代~40代に消えてしまった理由である。
アニメ業界も同じであったことが、本書でわかる。代表の堀川氏、アニメ監督の吉原氏の二人の創業者がそれらに対して、原作付きでないオリジナルアニメを制作するためにどのように企業を四苦八苦して変貌・構築していったを述べる。例えば、アニメーターの社員化などだ。
その企業システム構築は、一般企業にとっては普通のこともあるが、フリーランスが多かったアニメ会社にとっては、クリエイティブと引き換えにすることもあるので、非常に大きな意識改革が必要だったと思われる。
なお、P.A.WORKS作品に対する感想は、『花咲くいろは』『SHIROBAKO』『有頂天家族』が代表作だと思います。とくに『SHIROBAKO』は傑作だと思う。作画がものすごくいいときはあるけれどストーリーがしょぼいことが多いのは残念。少女漫画的感性と人情噺がうまく結びついた時が好きなので、そのような作品を期待しています。
英国作家の処女作。タイトルがいいし、表4のあらすじも面白そうで、賞の候補になるなどしているので、新作ながら手にとりました。
とはいうものの、ミステリではなく、単なるサスペンス小説でした。何も考えずに読めるぐらい非常に読みやすく、リーダビリティはあるのですが、いかんせん謎解き要素がまったく皆無。とうわけで、☆☆☆★といったところです。
書店に置かれているのをみて、読みやすそうなSFならば読んでみるかと久しぶりのSFなんだけど、やはり長くSFを離れていると、というか、『三体』と同じで、「未知との遭遇」もので、このネタにあまり魅力をもたない私には厳しかったけど、本書はそれプラス冒険小説テイストもあって、まあ何とか読み終えたという感じ。
上巻では、不明な用語が出るたびにネットで調べていたから時間がかかってしまったが、それを読み終わったところで、YouTubeで映画の予告編を見てみたら、自分が脳内でビジュアル化したものと方向性が一致していて、少し安心して、下巻は一日100頁ペースで読み飛ばした。
面白いかというとまあままで、しかし僕がSFに求めるものと少々異なっていたので、万全という感じではなかったな。
『火蛾』の作者の24年ぶりのデビュー2作目。ミステリというよりも、江戸川乱歩や京極夏彦、『薔薇の名前』のような幻想忌憚的な面白さで読ませる貴重な作者といってよいだろう。
舞台は古代の中国の唐の時代、腹を十文字に切り裂かれ、心臓と肝臓が抜かれていた死体の連続殺人事件が起きたとうわさを聞いた。主人公の進士は友人の奴隷の崑崙奴にそそのかされて、事件を探っていくのだが。
進士や道士など固有名詞がわからず中途でネットで調べながら読めば読める。それがなければ非常に退屈だろう。ミステリとしては完全解決ではないのだが、中途で出された仮設は非常に魅力的で、京極風味がある。というわけで☆☆☆★である。
しかし、本書は500頁強あるにもかかわらず、カバーや本文用紙がソフトで非常に読みやすかった。すべての分厚いミステリはこのようにしてほしいものである。
文章術の書籍かと思っていたら、実際に読むとノンフィクションの書き方の書籍でした。
ノンフィクションを検索してみると「架空の創作(フィクション)ではなく、実在の人物、出来事、事実、記録に基づいて書かれた文章や制作された映像作品」とされています。
フィクション以外のものをすべて、ドキュメンタリー、伝記、ルポルタージュ、取材を基にしたレポートをノンフィクションといえるのかもしれません。
エッセイなども事実に基づいているのですから、軽いノンフィクションといってもいいのでしょう。
事実のみを記述するというのは、どういうことでしょうか。書かれていることが、事実なのか、事実でないのかを一つ一つ示していくことなのだろうと思います。それが作品の面白さを損なうことはありません。
本書は、その事実をどのように探し出して、取材して、どのように表現をしたらよいのかが具体的に書かれています。
次回は『崑崙奴』です。
『乱歩賞作家の創作術』で取材の仕方(だったと思う)を学ぶために紹介されていた本。サブタイトルに「情報のインプット&アウトプット」と書かれているように、どのように情報を収集するかノウハウが書かれています。しかし、いかんせん、古いと感じます。
KJ法が思いっきり否定していたのは驚きました。