Amazonの書名には、サブタイトルとして「日本人はどのようにメンズファッション文化を創造したのか?」と入っているけど、実際の書名には入っていません。ひょっとしたら、帯なのかも。
このノンフィクションは、アメリカンファッションを「アメトラ」と総称して紹介してビジネスをしてきた者たちがいて、それがアメリカで消えてしまったが日本に残ったため、消えてしまったアメリカンファッションが逆輸入されたという物語を示したものです。
この中で大きな役割を担ったのが、雑誌の「POPEYE」だったことを章を割いて詳しく説明されています。
流行のアメリカンファッションを紹介してやろうとしていた編集者やカメラマンが、本場に行ったら、まったくファッショナブルでなかったので、高い取材費を無駄にするわけにはいかないからと、少数のいけてる大学アメリカンファッションを紹介して、アメリカン・物・カタログを出版して、ヒットを飛ばし、日本の流行を作ってしまったと紹介されています。
読んでみて、そりゃそうだよね、と思うよね。だって、日本の編集者が1週間ぐらいアメリカに行って、流行をつかめと言われて、そうそう簡単にできるわけないものね。当時の読者も半分はそう思っていたんじゃないかな。
ここで思い出されるのが『証言構成ポパイの時代―ある雑誌の奇妙な航海』という「POPEYE」の編集者・デザイナーたちに「POPEYE」という雑誌がどのようにできたのかを証言したノンフィクション。
わたしは、このブログにこの本の紹介をしていたかと思っていたけど、検索しても見つからなかった。だから、ついでに紹介しておくけど、本書は雑誌好きにとっては、非常に面白い歴史が語られていて、できれば筑摩書房あたりで文庫化してほしい一冊。電子書籍もないしね。
本書の『AMETORA』だけど、IVYだけでなく、ジーンズなどほかのアメトラについても語られていて、著者は「文化がグローバル化していく過程の、大いに具体的な実例となる」(p.ⅩⅦより)と結論付けています。
非常に同感なのですが、これらを知っていくと、ネット以前というものは、優秀な編ごく一部の人々が大勢を動かしてきたのだと、どういうわけかわからないけれど、非常にガッカリもしてしまうわけです。しかし、今もトランプが世界を動かしているか…。







