ミステリを読む 専門書を語るブログ

「ほしいつ」です。専門書ときどき一般書の編集者で年間4~6冊出版しています。しかしここは海外ミステリが中心のブログです。

2012-11-01から1ヶ月間の記事一覧

「特集 ミステリが読みたい! 2013年版」『ミステリマガジン 2013年 01月号』2012――は試行錯誤中!

早川書房の年間ベストミステリランキング本は、昨年までムックで出版されていましたが、今年から『ミステリマガジン』の1月号の特集となったようです。ムック以前に戻ったということですが、価格は千円台後半ではなく、いつもの『ミステリマガジン』と同じ9…

『東西ミステリー ベスト100』文藝春秋編,週刊文春臨時増刊2013年1月4日号,2012――の結果は偏っている!

海外編100冊のうち既読は82冊。国内編102冊のうち既読は62冊。わたしは国内編は江戸川乱歩や横溝正史など古典をあまり読んでいないのです。今頃綾辻氏を読んでいるくらいだしね。 本企画は、投票者のすべての投票内容を掲載していただければベストでした。電…

『東京は郊外から消えていく!――首都圏高齢化・未婚化・空き家地図』三浦展,光文社新書,2012――はテーマと調査がクロスしている。

久しぶりの三浦氏の新書。テーマが面白い。おそらくは三浦氏の興味の赴くままテーマにしているのでしょう。それそのものが市場と一致しているような気がします。また、三浦氏の著書は、総務省の国税調査や社会保障・人口問題研究所などパブリックな研究調査…

『熱い十字架』スティーヴン・グリーンリーフ, 黒原敏行訳,ハヤカワ・ミステリ,1993→1995――は片思い小説!

実は小説に駄作というものはないと思う。感動というものは、各々がどのような年齢で、心理状態で、シチュエーションで読んだかに影響される。同じ作品でも、感動しないこともあるし、感動することもある。本作は、わたしの心理状態にぴったりの作品でした。…

『釣りおとした大魚』A・A・フェア, 佐倉潤吾訳,ハヤカワポケットミステリ786,1963→1963――は無言電話から始まる。

バーサ・クール&ドナルド・ラム・シリーズ全27長篇中24作目の作品。原著が出版された年に翻訳がされたようです。当時いかにフェア=ガードナーが人気だったかがわかります。 鉄鋼の輸入会社の重役のアーチャーが、自分の秘書であるマリリン・チュランが郵便…

『どんどん橋、落ちた』綾辻行人,講談社文庫,1999→2002

5つの短編をまとめた短編集。巻末解説によると19作目の作品。収録作は、「どんどん橋、落ちた」「ぼうぼう森、燃えた」「フェラーリは見ていた」「伊園家の崩壊」「意外な犯人」で冒頭には、「この作品集は並べられた順番どおりにお読みください」との注意書…

『東西ミステリーベスト100』文春文庫,1986

また、東西ミステリーベスト100が出版されるらしいですね。前回のアンケートのときは私も高校生でブックガイドとして本当に重宝しました。それで私もあまり多く冊数を読んでいないのですが、あまりベストとか考えたことがないので、この機会に選んでみました…