ミステリを読む 専門書を語るブログ

「ほしいつ」です。専門書ときどき一般書の編集者で年間4~6冊出版しています。しかしここは海外ミステリが中心のブログです。

2022-06-01から1ヶ月間の記事一覧

『暗闇の囁き〈新装改訂版〉』綾辻行人,講談社文庫,1989,2021

綾辻氏の第7作目の作品。一応「囁きシリーズ」のように位置づけられているけれど,内容に関連性がない独立した作品で,謎解きミステリではなく,サスペンスミステリというか奇妙な話テイストの作品でスパスパ読める。短編のような感じすらする。☆☆☆★というと…

『荘園ー墾田永年私財法から応仁の乱まで』伊藤俊一,中公新書,2021

最近ベストセラーになっている歴史に関する新書。僕はあまり歴史ものを読まないけど,荘園というテーマは学校の歴史で学んだものの,実際はどういうものだったかわからず,荘園が武士を生んだという流れはどういうものだったか,興味をもって読んだ。本書は…

『黒牢城』米澤穂信,KADOKAWA,2021

久しぶりのブログです。最近年齢のためか,仕事で疲れているためか,まったく小説を読む気力が失われてしまいました。新刊をレビューし続ける書評家はすごいと思う。小説を読むのも体力だから,それを失ってしまう時期が来るはずなのに。 さて,本作は米澤氏…