ミステリを読む 専門書を語るブログ

「ほしいつ」です。専門書ときどき一般書の編集者で年間4~6冊出版しています。しかしここは海外ミステリが中心のブログです。

2024-01-01から1ヶ月間の記事一覧

『トゥルー・クライム・ストーリー』ジョセフ・ノックス、池田真紀子訳、新潮文庫、2021、2023ーー信用できな語り手は疲れる

ノックスの評判のよいノン・シリーズということで手に取ったけど、結論をいえば、まあ後悔。地の分がなく、インタビューとメールのみの本文が700頁近くあって、読んでも読んでも終わらない。 マンチェスター大学の女子大生ゾーイ・ノーランが失踪して、6年経…

『フィッシュストーリー』伊坂幸太郎、新潮文庫、2007

伊坂幸太郎氏の「動物園のエンジン」「サクリファイス」「フィッシュストーリー」「ポテチ」の 4つの短編を収めた短編集。僕としては、「サクリファイス」が面白かったかな。 フィッシュストーリー(新潮文庫) 作者:伊坂幸太郎 新潮社 Amazon

『渇きの地』クリス・ハマー, 山中朝晶訳、ハヤカワ・ポケット・ミステリ、2018、2023ーージャーナリストが事件の真相を探るということは

版元の「究極のホワイダニット・ミステリ」というコピー紹介、複数の書評で好評だったこと、作者がオーストラリアのジャーナリストのフィクションデビュー作で、英国推理作家協会(CWA)賞最優秀新人賞作であること、舞台が現代であることから手に取りました…