ミステリを読む 専門書を語るブログ

「ほしいつ」です。専門書ときどき一般書の編集者で年間4~6冊出版しています。しかしここは海外ミステリが中心のブログです。

『相棒 Season 7』「第9話 レベル4〜後篇・薫最後の事件」

 鑑識課チームが調査をしているとき、時限爆弾によって殺人ウイルスが入っている試験管が爆発し、ウイルスがばらまかれた。その部屋はウイルスが外部に漏れないよう、鑑識課チームごと密閉されたまま監禁された。それによって隔離が成功し、これ以上漏れることは防がれた。しかし、防護服を身につけた警察官が、鑑識課チームの1人に注射で採血を行ったところ、症状が殺人ウイルスの症状が現れたのである。

 右京は、小菅から殺人ウイルスの感染者は、感染一時間後に体内でウイルスが増殖し、症状が現れると聞き出した。現場にいる薫に、直ちに感染者を隔離するように伝える。一方、感染しているかどうか検査の依頼を受けた国立微生物研究所研究員の後藤という女に、何者かが、全ての感染を受けた者の検査結果を陽性と発表するよう命令していたのである。

 薫は、防護服を現場警察官からはぎ取って着込み、現場に単身で乗り込み、感染者を陰圧病棟汚物処理室に閉じこめた。その現場警察官の男が採血をした男だったことが分かり、薫は現場に来た伊丹に締め上げるよう依頼する。

 その流れから、試験管には殺人ウイルスは存在せず、採血時に別のウイルスを収入したのはないかと推理する右京。全員が陽性であると報告した研究員の後藤に疑いの目を向けた右京は、なぜそのようにしたか問いつめる。後藤は、自衛隊がそれを命令したのだ、小菅が盗んだウイルスは偽物だったと自供する。小菅は、後藤と長峰が殺人ウイルスを自衛隊に売り飛ばした、それを取り戻すために起こした事件だったと自供したのである。

 この事件に関しては、サスペンス性はまあまあで、ちょっとした意外性もありますが、☆☆☆といったところ。