ミステリを読む 専門書を語るブログ

「ほしいつ」です。専門書ときどき一般書の編集者で年間4~6冊出版しています。しかしここは海外ミステリが中心のブログです。

 『週刊 ダイヤモンド 2009年 9/5号』『週刊 東洋経済 2009年 8/29号』

■『週刊 ダイヤモンド 2009年 9/5号』 ダイヤモンド社、2009

 特集は「ニッポンの団地―都会の限界集落化に歯止めをかけろ!」というもの。興味のあったテーマ。ビジネス系の雑誌は、新書のようにワンテーマ・ビジュアルで見せてくれるので有り難いです。

 個人的に中野駅のそばの団地の前を通りかかるたびに、団地の存在について気になっていました。これから日本の人口はどんどん減ってきて、団地の限界集落化が進み、どのように団地を畳んでいくか、そのマニュアルが必要になっていくのでしょうね。

 また、特集2として「企業サイトの事業貢献度測定 ウェブサイト価値ランキング2009」があり、第1位の全日空運輸のウェブサイトが896億円など、価値とその可視化がまとめられていて、勉強になりました。

週刊 ダイヤモンド 2009年 9/5号 [雑誌]

週刊 ダイヤモンド 2009年 9/5号 [雑誌]

■『週刊 東洋経済 2009年 8/29号』 東洋経済新報社、2009

 特集は、「アマゾンの正体―知られざる出版革命」というもので、「電子ブック「キンドル」が目論むデジタル新秩序」というサブタイトルがついています。

 キンドルで気になった点として、文字の大きさが変えられることでした。文字の大きさというのは、編集者として、大きすぎると情報量が少なくなるけどよいのか、またデザインとどのように両立されたらよいか、非常に難しい問題です。それを読者・消費者が、自由に選択できるのであれば、結構自由にデザインすることができます。他にも語られていない利点があるのではないでしょうか。

 先日も記しましたが、今後のテキストはすべてデータ化されると思うんですね。そうすると、紙ベースではなく、データベースで取引されることも多くなるでしょう。1:1ぐらいには確実になるのではないかと。というのは、音楽業界がそのようになっているから、また辞典がそのような売れ方をしているからです。

 出版業界の方々は、カバーデザインなど形にこだわるのですが、私は中身さえきちんとしていれば、読者はどんなにこだわりには関係ないのではないかと思うんです。検索ができればデータで十分という人は大勢いるのではないでしょうか。

 だから、すでに絶版になっているような書籍はすべてデータ化して、書籍と同価格で販売すればいいのではないかと社内で主張しているのですが、誰も相手にしてくれません…。

週刊 東洋経済 2009年 8/29号 [雑誌]

週刊 東洋経済 2009年 8/29号 [雑誌]