ミステリを読む 専門書を語るブログ

「ほしいつ」です。専門書ときどき一般書の編集者で年間4~6冊出版しています。しかしここは海外ミステリが中心のブログです。

『月刊アニメスタイル 第6号』グッドスマイルカンパニー,2012

 特集は「ノイタミナがひらくアニメの可能性」で『あの花』を中心としたノイタミナの特集。『あの花』の長井・田中・岡田氏のインタビュー+鼎談、プロデューサー、制作デスク、色彩設計、撮影監督などのメインスタッフのインタビュー、『UN-GO』の會川昇辻真先の対談、『うさぎドロップ』のスタッフインタビュー、ノイタミナプロデューサーのインタビューなど、時には吹き出してしまうような楽しい内容となっています。岡田氏がオリジナルアニメのコンペで3本出したもののうち、没になったものが『ブラック★シューター』なのかなと想像したり(『ブラック』は意外と岡田氏の本領が発揮された作品ではないでしょうか。今のところ面白いです)。

 本雑誌は、いったん休刊するらしいですね。残念であるとともに、このようなやり方もアリだとも思います。今の時代、雑誌に広告も入りませんし、デジタル化とインターネットによって、著作物で商売をすることが難しくなっています。マンガ雑誌であれば単行本で利益を上げることもビジネスモデルなのですが。専門書などでも広告が少なくなり、単純に利益を上げるのは難しいと聞いています。単行本だけ、広告だけということではなく、少しずつ様々な方面から多角的に考え、総合的にプラスになるという考えでしかないでしょう。営業としては全方位的に眼を配らなくてはならないわけで、大変です。

 『月刊アニメスタイル』は非常に意欲的で私のような普段アニメ雑誌を読まない者も惹きつける雑誌です。休刊は予想していた販売部数に達せずビジネスモデルになりえなかったのか、それともスタッフの都合なのか、予定通りだったのか不明ですが、インタビュー誌として、作り手の作家性を追求していくことを目的としている意欲的な雑誌です。いつの日か二期が始動するとよいですね。

月刊アニメスタイル 第6号 (ねんどろいどぷちめんま付属)

月刊アニメスタイル 第6号 (ねんどろいどぷちめんま付属)