ミステリを読む 専門書を語るブログ

「ほしいつ」です。専門書ときどき一般書の編集者で年間4~6冊出版しています。しかしここは海外ミステリが中心のブログです。

『ゴールデンタイム5 ONRYOの夏 日本の夏』竹宮ゆゆこ, 駒都えーじ,電撃文庫,2012

 さて、シリーズ4巻、スピンオフ1巻を経て、新刊の第5巻です。前巻で万里は香子と付き合うことを選択決定し平和な夏休みを過ごすのですが、なんとなく二次元くんと遊びに柳澤を誘ったところ用事があると断られて……。

 万里の大学入学前の事故のこと、過去の記憶を喪失していることについて、吹っ切れたような吹っ切れないような心持ちで平和な日所を過ごすなかに、今後のトラブルの種がまかれているような感じがします。しかし、このシリーズは、何がゴールなのか全くわかりません。万里と香子が幸せになること、万里の問題が全て解決することなのでしょうですが、万里に実害が現れていないので、ハラハラドキドキしないのです。『とらドラ!』の作者ですから、エンディングに向かって一直線に進んでいるのでしょうが……。

 先日、同じ竹宮ゆゆこ氏原作の『エバーグリーン』の第1巻を購入しましたが、こちらはマンガのためか、いくつもの伏線が分かりやすく張られていて面白いですね。

エバーグリーン 1 (電撃コミックス)

エバーグリーン 1 (電撃コミックス)