ミステリを読む 専門書を語るブログ

「ほしいつ」です。専門書ときどき一般書の編集者で年間4~6冊出版しています。しかしここは海外ミステリが中心のブログです。

『ロートレック荘事件』筒井康隆、新潮社、1990→1995(○)

 筒井康隆氏の数少ないミステリ小説のひとつ。なんて言ったらよいのでしょうか、今でいうプリーストのような小説です。って、本来は逆ですが。最後まで読んだ後、もう一度、最初から、トリックを確かめてしまいました。ストーリーを紹介したいのですが、設定そのものがトリックになっているので…ぼやかして。

ロートレック荘事件 (新潮文庫)

ロートレック荘事件 (新潮文庫)

 ロートレックのコレクションを多く集めている、避暑地の古い別荘、通称ロートレック荘。そこで主人公が隠しておいた古い拳銃で連続殺人事件が起こる。警察の捜査によると外部ではなく内部の犯行と思われるのだが…。