ミステリを読む 専門書を語るブログ

「ほしいつ」です。専門書ときどき一般書の編集者で年間4~6冊出版しています。しかしここは海外ミステリが中心のブログです。

 『乱世を生きる 市場原理は嘘かもしれない』

「市場原理は嘘かもしれない」というサブタイトルに惹かれて購入。常々,「市場原理は嘘」だと思っていたのだけど,説明ができなかったので。しかし,本書を読んでも,どうにもよく理解できませんでした。いったい作者は何が言いたかたのでしょうか? 他の橋本治氏の作品では,そんなこと思ったことがなかったのに。悲しいもんです。以下の引用部分は何となく共感できるのですが…。

二十一世紀の乱世,十五世紀に始まって十七世紀の初めに終息した戦国時代なんかと違う「知の乱世」なのです。「なるほど,知の乱世なのか。今までこんな風に日本の過去を振り返ってみたことはないからな」くらいのことは,お分かりいただけたと思いますが,「昔のこと」は所詮「昔のこと」で,歴史というのは,そう簡単にワンパターンの繰り返しなんかしやしないのです。